研究課題/領域番号 |
25300015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
奥村 順子 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (40323604)
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研究協力者 |
西本 太
ポングボグサ ティエンカム
金子 聡
三好 美紀
門司 和彦
クゥナフォン センチャン
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2015年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2014年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2013年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | ラオス / 少数民族 / 健康希求行動 / 乳児死亡 / 死亡要因 / 小児死亡 / 小児疾病罹患 / 栄養状態 / 乳幼児 / 乳幼児死亡 |
研究成果の概要 |
調査開始時258名であった対象児は,最終的に422名となり合計382,109人日の健康状態を2週間ごとに3年間にわたって追跡することができた。終了時の総罹患日数は2,804日で平均罹患日数は13.3日であった。死亡例は1年目に10例,他の年は1例ずつで主な症状は発熱,咳,下痢であった。 対象地域の保健医療情報から,2014年のマラリア流行が1年目の死亡に影響があると推測される。62%の小児が低身長で,感染症などの疾病に罹患しやすいことが示唆された。予防接種が疾病罹患頻度に負の効果がある一方で,もち米を乳児に与える慣習やジャンクフードなどへの良好なアクセスが正の効果を及ぼしていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地理的制約から保健医療サービスの利用が困難な地域では,疾病罹患頻度はアクセス良好な村に比して低かった。他方,保健医療サービスへのアクセスが良好な地域は,スナック菓子などのジャンクフードへのアクセスもよく,これらを与えられた小児は,空腹を訴える頻度が低下し,栄養不良に陥り疾病に罹患しやすくなることが示唆された。これまで,地域の開発や経済発展の影響を受けることが少なかった地域に,急速に多様な商品が導入されていくとその影響は小児の健康に害を及ぼすことが示唆される。また、本研究はラオス国内の地域間にある健康格差を明らかにすることができ,同国における人々の健康を推進するうえで意義がある。
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