マイクロバブル反応場に着目した高効率超音波分解技術の開発

• 研究課題/領域番号: 25340072
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 環境技術・環境負荷低減
• 研究機関: 大阪府立大学
• 研究代表者: 興津 健二 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60295095)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2013年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
• キーワード: 超音波 / キャビテーション / 高効率化 / ソノケミストリー / 無機塩 / 分解 / マイクロバブル / 有害有機化合物

研究成果の概要

超音波照射によって生成されるマイクロバブル反応場を利用する有害有機化合物（芳香族化合物や染料など）の高効率分解手法の開発と分解メカニズムの解析について検討した。無機塩の添加効果について検討した結果、芳香族化合物がバブル界面に濃縮される分解促進効果がわかったが、一方で、分解を遅くする因子（バブル数の減少など）が存在することもわかった。さらに塩添加によってバブルの質が変化していることが示唆された。さらに分解速度を促進させる試みとして、パーティション板がキャビテーションバブルの生成・崩壊に及ぼす影響について検討した。さらに比較的安価な高周波型超音波噴霧器が分解技術に利用できることがわかった。

研究成果

• [雑誌論文] Effects of Na2SO4 or NaCl on sonochemical degradation of phenolic compounds in an aqueous solution under Ar: positive and negative effects induced by the presence of salts (2016)
  • 著者名/発表者名: Md. Helal Uddin, Ben Nanzai and Kenji Okitsu
  • 雑誌名: Ultrason. Sonochem. 巻: 28 ページ: 144-149
  • DOI: 10.1016/j.ultsonch.2015.06.028
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Effect of Partitioning on Sonochemical Reactor Performance under 200 kHz Indirect Sonication (2014)
  • 著者名/発表者名: Kandasamy Thangavadivel, Gary Owens, Kenji Okitsu, Muthupandian Ashokkumar
  • 雑誌名: Ind. Eng. Chem. Res. 巻: 53 号: 22 ページ: 9340-9347
  • DOI: 10.1021/ie500537e
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 水溶液中における有害有機物の超音波分解：分解速度へ与える影響因子 (2014)
  • 著者名/発表者名: 興津健二
  • 雑誌名: 日本ソノケミストリー学会誌 巻: 8 ページ: 8-13
• [雑誌論文] Removal of methyl orange from aqueous solution using a 1.6 MHz ultrasonic atomiser (2013)
  • 著者名/発表者名: Kandasamy Thangavadivel, Gary Owens, Kenji Okitsu
  • 雑誌名: RSC Advances 巻: 3 号: 45 ページ: 23370-23376
  • DOI: 10.1039/c3ra44343d
  • 査読あり
• [学会発表] 芳香族化合物の超音波分解における無機塩の添加効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 秦野健司、興津健二
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会（2016）
  • 発表場所: 同志社大学（京都府京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] 超音波キャビテーションによって生成される亜硝酸イオンと硝酸イオンの解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 浅田翔太、興津健二
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会（2016）
  • 発表場所: 同志社大学（京都府京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] Analysis of temperature characteristics and chemical action of the acoustic bubble (2016)
  • 著者名/発表者名: 中田悠貴、興津健二
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会（2016）
  • 発表場所: 同志社大学（京都府京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] Effects of various parameters on sonochemical degradation of aromatic compounds in water (2015)
  • 著者名/発表者名: Kenji Okitsu
  • 学会等名: Pacifichem 2015
  • 発表場所: HAWAII CONVENTION CENTER, Hawaii, USA
  • 年月日: 2015-12-15
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 添加塩がフェノール類の超音波分解に与える影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 興津 健二, Md Uddin Helal,南齋 勉
  • 学会等名: 第24回ソノケミストリー討論会
  • 発表場所: 大阪府立大学（大阪府堺市）
  • 年月日: 2015-10-23
• [学会発表] Sonochemical degradation of phenolic compounds in aqueous solutions in the presence of inorganic salts (2015)
  • 著者名/発表者名: Kenji Okitsua, Helal Md Uddin, Ben Nanzai
  • 学会等名: 2nd Asia-Oceania Sonochemical Society Meeting
  • 発表場所: The Westin Kuala Lumpur Hotel, Kuala Lumpur, Malaysia
  • 年月日: 2015-07-26
  • 国際学会
• [学会発表] 超音波マイクロバブル反応場を利用する芳香族化合物の分解：無機塩の添加効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 興津健二, Helal Md. Uddin
  • 学会等名: 日本化学会 第95春季年会
  • 発表場所: 日本大学理工学部船橋キャンパス（千葉県・船橋市）
  • 年月日: 2015-03-26 – 2015-03-29
• [図書] Sonochemistry and the acoustic bubble (2015)
  • 著者名/発表者名: Franz Grieser, Pak-Kon Choi, Naoya Enomoto, Hisashi Harada, Kenji Okitsu, Kyuichi Yasui, Yoshiyuki Asakura, Takahide Kimura, Takashi Kondo, Shinobu Koda, Hiroyasu Nomura, Shigemi Saito, Keiji Yasuda
  • 総ページ数: 282
  • 出版者: Elsevier