アルツハイマー型認知症薬との類似性に着目したユズリミン類の網羅的合成と機能解明

• 研究課題/領域番号: 25350960
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生物分子化学
• 研究機関: 岡山大学 (2014-2015); 筑波大学 (2013)
• 研究代表者: 早川 一郎 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (20375413)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2013年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: ユズリミン類 / 分子内Wittig反応 / Sm-mediated cyclization / Staudinger反応 / aza-Wittig反応 / 天然物化学 / 全合成 / 有機合成化学 / 構造活性相関 / アセチルコリンエステラーゼ阻害活性

研究成果の概要

本研究課題では，さまざまなユズリミン類を網羅的に合成する手法の開発に向けて，（１）共通する四環性全炭素骨格の合成法，（２）4種類に分類されるユズリミン類の複素環部分を網羅的に合成できる方法の開発について検討した．その結果，（１）特異な分子内Wittig反応と塩化サマリウムによるラジカル環化により，ユズリニン類に共通するA－D環部分の合成法を確立し，（２）Staudinger反応－aza-Wittig反応を鍵反応として，さまざまなユズリミン類の複素環部分に変換できる汎用性の高い合成中間体である三環性イミニウム化合物を合成した．

研究成果

• [雑誌論文] Construction of the [6-7-5-5] tetracyclic core, all the carbocyclic framework of yuzurimine-type alkaloids (2015)
  • 著者名/発表者名: Ichiro Hayakawa, Keisuke Niida, Hideo Kigoshi
  • 雑誌名: Chem. Commun. 巻: 51 号: 58 ページ: 11568-11571
  • DOI: 10.1039/c5cc03479e
  • NAID: 120007136334
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Synthesis and structure-activity relationships for cytotoxicity and apoptosis-inducing activity of (+)-halichonine B (2015)
  • 著者名/発表者名: Ichiro Hayakawa, Tomomi Nakamura, Osamu Ohno, Kiyotake Suenaga, Hideo Kigoshi
  • 雑誌名: Org. Biomol. Chem. 巻: 13 号: 39 ページ: 9969-9976
  • DOI: 10.1039/c5ob01488c
  • 査読あり
• [雑誌論文] The γ-tubulin-specific inhibitor gatastatin reveals temporal requirements of microtubule nucleation during the cell cycle. (2015)
  • 著者名/発表者名: Chinen T, Liu P, Shioda S, Pagel J, Cerikan B, Lin TC, Gruss O, Hayashi Y, Takeno H, Shima T, Okada Y, Hayakawa I, Hayashi Y, Kigoshi H, Usui T, Schiebel E
  • 雑誌名: Nature Communications 巻: 6 号: 1 ページ: 8722-8722
  • DOI: 10.1038/ncomms9722
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Recent Progress in the Synthetic Study of an Antitumor Marine Macrolide Aplyronine A and Related Molecules (2015)
  • 著者名/発表者名: Ichiro Hayakawa and Hideo Kigoshi
  • 雑誌名: Heterocycles 巻: 91 号: 6 ページ: 1137-1155
  • DOI: 10.3987/rev-14-809
  • NAID: 40020504629
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Practical Synthesis of Glaziovianin A, a Cytotoxic Isoflavone, and Its O7-Propargyl Analogue (2014)
  • 著者名/発表者名: I. Hayakawa, S. Shioda, A. Ikedo, H. Kigoshi
  • 雑誌名: Bull. Chem. Soc. Jpn. 巻: 87 号: 4 ページ: 544-549
  • DOI: 10.1246/bcsj.20130342
  • NAID: 130004059109
  • 査読あり
• [雑誌論文] Glaziovianin A Prevents Endosome Maturation via Inhibiting Microtubule Dynamics. (2013)
  • 著者名/発表者名: Chinen T, Kazami S, Nagumo Y, Hayakawa I, Ikedo A, Takagi M, Yokosuka A, Imamoto N, Mimaki Y, Kigoshi H, Osada H, Usui T.
  • 雑誌名: ACS Chemical Biology 巻: (In press) 号: 5 ページ: 884-889
  • DOI: 10.1021/cb300641h
  • 査読あり
• [学会発表] γ-tubulin特異的阻害剤gatastatinを用いた分裂期γ-tubulin機能の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 知念拓実
  • 学会等名: 日本農芸化学会2016年度大会
  • 発表場所: 札幌コンベンションセンター
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] γ-チューブリン特異的阻害剤gatastatinの抗腫瘍活性検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 恵比須春菜
  • 学会等名: 日本農芸化学会2016年度大会
  • 発表場所: 札幌コンベンションセンター
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] 海洋産ポリケチド化合物ビセライドAの改良全合成 (2016)
  • 著者名/発表者名: 岡村真未
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学 京田辺キャンパス
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] 海洋産ポリケチドビセライドEの合成研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 鈴木一瑛
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学 京田辺キャンパス
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] ユズリハアルカロイド・ユズリミン類の複素環部分の合成研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 池田将規
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学 京田辺キャンパス
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] アプリロニンA-スウィンホライドAハイブリッド化合物の合成研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 高野敦弘
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学 京田辺キャンパス
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] グラジオビアニンAをリード化合物としたγ-チューブリン特異的阻害剤の開発研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 畑中大成
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学 京田辺キャンパス
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] ユズリミン類の複素環部分の合成研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 池田将規
  • 学会等名: 日本化学会中国四国支部大会
  • 発表場所: 岡山大学 津島キャンパス
  • 年月日: 2015-11-14
• [学会発表] 辻-Trost反応によるメソジオール誘導体の不斉非対称化反応を鍵反応とした(-)-ベルカロールの合成研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 三垣聖也
  • 学会等名: 日本化学会中国四国支部大会
  • 発表場所: 岡山大学 津島キャンパス
  • 年月日: 2015-11-14
• [学会発表] 抗腫瘍活性物質グラジオビアニンAの構造活性相関研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 畑中大成
  • 学会等名: 日本化学会中国四国支部大会
  • 発表場所: 岡山大学 津島キャンパス
  • 年月日: 2015-11-14
• [学会発表] 高度に縮環した天然物の合成研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 有機合成化学協会 第31回若手化学者のための化学道場
  • 発表場所: 淡路夢舞台国際会議場
  • 年月日: 2015-08-27
  • 招待講演
• [学会発表] 高度に縮環した天然物の合成研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 岡山大学異分野融合研究育成支援事業「有機合成を基盤とした生体機能制御分子の創製」第2回講演会
  • 発表場所: 岡山大学理学部
  • 年月日: 2015-07-31
  • 招待講演
• [学会発表] Discovery and anti-tumor activity of the γ-tubulin specific inhibitor, gatastatin (2015)
  • 著者名/発表者名: Takeo Usui
  • 学会等名: RIKEN-Max Planck Joint Research Center for System Chemical Biology: The Fourth Symposium
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-05-11
  • 国際学会
• [学会発表] 抗腫瘍活性イソフラボン・グラジオビアニンAの構造活性相関研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 畑中大成
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会(2015)
  • 発表場所: 日本大学薬学部
  • 年月日: 2015-03-29
• [学会発表] アクチン脱重合活性物質アプリロニンＡの第二世代合成研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 齊藤啓太
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会(2015)
  • 発表場所: 日本大学薬学部
  • 年月日: 2015-03-29
• [学会発表] アプリロニンA－スウィンホライドAハイブリッド化合物の合成研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 小倉寛敬
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会(2015)
  • 発表場所: 日本大学薬学部
  • 年月日: 2015-03-29
• [学会発表] グラジオビアニンAと微小管の相互作用解析研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 塩田秀也
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会(2015)
  • 発表場所: 日本大学薬学部
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] γ-チューブリン特異的阻害剤の探索と発見 (2015)
  • 著者名/発表者名: 知念拓実
  • 学会等名: 日本農芸化学会2015年度大会
  • 発表場所: 岡山大学 津島キャンパス
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] 13-オキシインゲノールの全合成 (2015)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 日本薬学会 第135年会（神戸）シンポジウム「有機合成化学の若い力：今，いろんな有機化学が面白い Young Challengers in Synthetic Organic Chemistry: Diverse Organic Chemistry is Interesting!」
  • 発表場所: 神戸学院大学
  • 年月日: 2015-03-26
  • 招待講演
• [学会発表] Total synthesis of 13-oxyingenol (2014)
  • 著者名/発表者名: Ichiro Hayakawa
  • 学会等名: 公益財団法人サントリー生命科学財団 生有研シンポジウム「天然物有機化学-分子の力を引き出す-」Chemistry of natural products -Power of the molecules-（英語講演）
  • 発表場所: サントリー研究センター
  • 年月日: 2014-11-17
  • 招待講演
• [学会発表] 抗腫瘍性イソフラボン・グラジオビアニンAの構造活性相関研 (2014)
  • 著者名/発表者名: 畑中大成
  • 学会等名: 第30回若手化学者のための化学道場
  • 発表場所: 鷲羽山下電ホテル
  • 年月日: 2014-08-29
• [学会発表] 天然物合成を起点としたケミカルバイオロジーツールの開発研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 新学術領域「天然物ケミカルバイオロジー」第5回若手研究者ワークショップ
  • 発表場所: 名古屋大学理学部
  • 年月日: 2014-05-29
  • 招待講演
• [学会発表] 量的供給を目的としたグラジオビアニンAおよび類縁体の改良合成法の開発 (2014)
  • 著者名/発表者名: 塩田秀也
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学東山キャンパス 愛知県名古屋市
• [学会発表] 植物の光屈性誘導物質MBOA蛍光プローブの合成 (2014)
  • 著者名/発表者名: 金子貴裕
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学東山キャンパス 愛知県名古屋市
• [学会発表] 海洋産腫瘍細胞増殖阻害物質ハテルマライド類・ビセライド類の改良合成法の開発研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 木村築
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学東山キャンパス 愛知県名古屋市
• [学会発表] 海洋産腫瘍細胞増殖阻害物質ビセライドAの全合成 (2014)
  • 著者名/発表者名: 島貫万実
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学東山キャンパス 愛知県名古屋市
• [学会発表] ユズリミンAの合成研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 新井田恵介
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学東山キャンパス 愛知県名古屋市
• [学会発表] 有機合成のため“だけではない”天然物の全合成研究―天然物合成で境界領域研究に貢献するには？― (2013)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 第48回天然物化学談話会
  • 発表場所: アヤハレークサイドホテル 滋賀県大津市
  • 招待講演
• [学会発表] 生物活性天然物の全合成を起点とした生体機能分子創製への展開 (2013)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 明治薬科大学「若手研究者講話」
  • 発表場所: 明治薬科大学 東京都清瀬市
  • 招待講演
• [学会発表] 生物活性天然物の全合成を起点とした生体機能分子創製への展開 (2013)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 新学術領域「天然物ケミカルバイオロジー」地区ミニシンポジウム
  • 発表場所: 千葉大学薬学部120周年記念講堂 千葉県千葉市
  • 招待講演
• [学会発表] 生物活性天然物の全合成を起点とした生体機能分子創製への展開 (2013)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 第30回有機合成化学セミナー 有機合成化学奨励賞受賞講演
  • 発表場所: せとうち児島ホテル 岡山県倉敷市
  • 招待講演
• [学会発表] 天然物の全合成研究：袋小路から抜け出すヒント (2013)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 学会等名: 日本プロセス化学会 第8回プロセス化学ラウンジ
  • 発表場所: 和光純薬工業㈱湯河原研修所 静岡県熱海市
  • 招待講演
• [図書] 有機合成化学協会誌 (2014)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 総ページ数: 11
  • 出版者: 有機合成化学協会
• [図書] 化学工業 (2014)
  • 著者名/発表者名: 早川一郎
  • 総ページ数: 7
  • 出版者: 化学工業社
• [備考] 岡山大学大学院自然科学研究科 生物有機化学研究室ホームページ
  • URL: http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~sakakura/member/hayakawa.html
• [備考] プレスリリース（筑波大学）
  • URL: http://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/151030usui1.pdf
• [産業財産権] 微小管重合阻害剤 (2014)
  • 発明者名: 臼井健郎・木越英夫・早川一郎・知念拓実・塩田秀也
  • 権利者名: 臼井健郎・木越英夫・早川一郎・知念拓実・塩田秀也
  • 産業財産権種類: 特許
  • 産業財産権番号: 2014-267073
  • 出願年月日: 2014-12-29