人体の中枢器官をめぐる論争史をとおしてみた西洋古代の人間観の展開に関する実証研究

• 研究課題/領域番号: 25370003
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 哲学・倫理学
• 研究機関: 弘前大学
• 研究代表者: 今井 正浩 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (80281913)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円); 2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2014年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2013年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
• キーワード: 人体の中枢器官 / 脳中心主義 / 心臓中心主義 / ヒッポクラテス医学派 / アリストテレスの生物学 / プラクサゴラスの生理学 / 初期アレクサンドリア医学 / ストア派の魂論 / ヒッポクラテス / アリストテレス / プラクサゴラス / ストア派 / クリュシッポス / ヒッポクラテスの医学 / アレクサンドリア医学 / 初期ストア派 / エラシストラトス / ヒッポクラテスの「脳中心主義」 / トリプロキア（「三重撚糸体」） / 生命プネウマと心的プネウマ / 『神聖病論』 / ストア派の「魂」論 / 初期ヘレニズム医学

研究成果の概要

本研究の目的は、人体の中枢器官をめぐる論争史をとおしてみた西洋古典古代の人間観の展開とその特質を、古典ギリシア語・ラテン語の原典資料等の内容分析をとおして、文献学的な視点に立って実証しようというものである。おもに、ヒッポクラテス（c.460-375 BC）の時代にあたる紀元前５世紀からヘレニズム期にいたる論争史の文脈において、人体の中枢器官の位置、構造および機能の解明という重要なテーマをめぐって、ギリシア医学と同時代の哲学がはたした役割を明確化することによって、両者の影響関係の内実を明らかにすることが、本研究の主眼とするところである。

研究成果

• [雑誌論文] Chrysippus and Early Alexandrian Physicians on the Location of the Control Centre of the Soul (2017)
  • 著者名/発表者名: IMAI Masahiro
  • 雑誌名: JASCA: Japan Studies in Classical Antiquity 巻: Vol.3
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Praxagoras of Cos against the Tradition of Hippocratic Encephalocentrism (2017)
  • 著者名/発表者名: IMAI Masahiro
  • 雑誌名: Historia Scientiarum: International Journal of the History of Science Society of Japan 巻: 未定
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Erasistratus of Ceos and the Theoretical Sources for his Anatomical Physiology of a Human Being (2015)
  • 著者名/発表者名: Masahiro IMAI
  • 雑誌名: Historia Scientiarum (HS): International Journal of the History of Science Society of Japan 巻: Vol.24 (3) ページ: 103-125
  • NAID: 110009957644
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 展望 新時代の古代ギリシア・ローマ医学史研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 今井 正浩
  • 雑誌名: 科学史研究 巻: 53 (No.270) ページ: 133-138
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Psychological Arguments in the Hippocratic Treatises On the Sacred Disease and Airs, Waters, Places (2014)
  • 著者名/発表者名: Masahiro IMAI
  • 雑誌名: Japan Studies in Classical Antiquity 巻: 2 ページ: 47-66
  • 査読あり
• [学会発表] 医学者プラクサゴラスとヒッポクラテスの脳中心主義の伝統 (2015)
  • 著者名/発表者名: 今井 正浩
  • 学会等名: 日本科学史学会（第62回年総会）
  • 発表場所: 大阪市立大学
  • 年月日: 2015-05-30
• [学会発表] Critical Comments on the Paper on Galen and early Christians given by Prof. Philip van der Eijk (Humboldt-Universitat zu Berlin) (2014)
  • 著者名/発表者名: Masahiro IMAI
  • 学会等名: Institute of Christianity and Culture, ICU (国際基督教大学キリスト教と文化研究所）
  • 発表場所: ICU （東京都三鷹市）
  • 年月日: 2014-09-18
• [学会発表] 古代ギリシア・ローマの医学と同時代の哲学思想 (2014)
  • 著者名/発表者名: 今井 正浩
  • 学会等名: 日本科学史学会 科学史学校（第27期）
  • 発表場所: 日本大学理工学部（東京都）
  • 年月日: 2014-08-23
• [学会発表] 「神経」の発見－人体の中枢器官をめぐるヘレニズム期からローマ期にかけての論争史－ (2014)
  • 著者名/発表者名: 今井 正浩
  • 学会等名: 日本科学史学会 第61回年総会
  • 発表場所: 酪農学園大学（北海道江別市）
  • 年月日: 2014-05-24 – 2014-05-25
• [学会発表] クリュシッポスと初期アレクサンドリアの医学者たち―人体の中枢器官をめぐる論争史の一端― (2013)
  • 著者名/発表者名: 今井 正浩
  • 学会等名: 日本科学史学会
  • 発表場所: 日本大学商学部