研究課題/領域番号 |
25370837
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
菊池 秀明 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (20257588)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2013年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 地方軍事勢力 / 湘軍 / 太平天国 / 淮軍 / 曽国藩 / 李鴻章 / 洋務運動 / 党国体制 / 曽国藩(湘軍) / 地方分権 / 李鴻章(淮軍) / 軍事的自立傾向 / 分裂主義 / 長江下流域 / 上海 / 地域経営 / 清朝 / 読書人 / 曾国藩 / 投降政策 / 地域武装 / 政治的上昇 / 満漢対立 |
研究成果の概要 |
本研究は19世紀後半の中国における地方軍事勢力、湘軍と淮軍、太平天国を取りあげ、それらの活動が中国社会にもたらした変化について考察する。湘軍、淮軍の創設者である曾国藩、李鴻章は洋務運動を推進したことで知られるが、本研究は郷勇と反乱が政治的には敵対しながらも、パーソナルな社会的結合に基づく地方軍事勢力という共通点を持っていたことを解明する。また洋務派官僚は地方政府とエリートの一種の自治権を強化して専制体制からの脱却をめざしたが、その近代化事業は中央集権化への志向を欠いていた点で日本の明治維新と異なっていた。本研究は近代の日中両社会に大きな差異を生んだこれら地方軍事勢力の特質を明らかにする。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
代表者は中国近代史を「革命か、改革かに関わりなく、中国史上初めて南方から変革が行われた時代」と捉えており、太平天国と湘軍などの軍事勢力もその重要な担い手であった、本研究は清末中国の社会変容について考察を進めることで、中国社会の多様性と向かい合う格好の事例研究を提供できると考えている。 また20世紀の日本は中国の軍閥を忠誠心の欠いた私兵集団と見なし、大陸侵略を推し進めた。これらの軍事勢力の歴史的意義を考察することは、日本人の中国認識に対する反省を促すことになる。また中国国民党の「党国」体制や共産党の一党独裁体制ついても、近代の地方勢力割拠に対する反作用として見た時にその歴史的位置が明らかになる。
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