研究課題
基盤研究(C)
緊急事態法は、秩序維持の名の下、諸々の基本的人権や自由、民主的な決定過程、その他通常の法的手続の制限や中断を可能とする。本研究の目的は、従来の理論蓄積や内外法制の検討を通じて、緊急事態法制が「悪法」へと転化しないための条件を明らかにすることであった。危機的状況下においても「万人の万人に対する戦争」とはならず、それゆえ緊急事態法制の発動が不要となるためには、「平時」における強靱な市民的法=政治文化が重要であり、「法の支配」と立憲主義の尊重がその鍵となる。しかし、日本を含む東アジアでは、道具主義的な法文化が妨げとなってきたばかりか、ポスト9.11の今日では、国際政治上の影響も念頭に置く必要がある。
すべて 2016 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 5件) 図書 (2件)
田中仁=思沁夫=豊田岐聡編『中国の食・健康・環境の現状から導く東アジアの未来―地域研究における文理融合モデルの探求』OUFCブックレット
巻: 8 ページ: 18-23
立命館言語文化研究
巻: 26 ページ: 143-152