研究課題
基盤研究(C)
本研究では、12世紀のイングランドで生じたヨーク大司教毒殺事件をはじめとする複数の事件を裁判史料に基づいて分析し、当時のイングランドの教会裁判所と国王裁判所の実務上の訴訟手続を、証拠法の観点から検討した。その結果、12世紀のイングランドにおける学識法的訴訟手続とコモン・ロー的訴訟手続の実態および相互関係について解明することができた。公表論文では、12世紀のイングランドの教会裁判所においては糾問手続は未だ用いられておらず、それ故に、コモン・ローの起訴陪審の成立には、糾問手続ではなく、悪評手続の影響があったと考えうることを示した。また、当時の両裁判所で用いられた多様な証拠方法を明らかにした。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件)
熊本法学
巻: 133 ページ: 1-40
110009902509