研究課題
基盤研究(C)
第一に、当時内外の経済学者の間で戦わされた経済論争を詳細に検討し、日本経済の停滞の原因を構造的要因に求める見解とマクロ政策の失敗と捉える見解を中心として経済政策思想に分裂状況が見られたことを明らかにした。第二に、過去の経済危機と比較した。1990年代の経済危機は1930年代の大恐慌と類似しており、実際に90年代の論争への参加者はそれを意識していた。第三に、第二次安倍晋三政権のもとでの経済政策、いわゆるアベノミクスは1990年代の経済停滞を招いた政策の失敗の訂正を意味するものと考えられる。ただし、経済政策思想の分裂は現在も継続しており、それがアベノミクスの今後についても影響を及ぼすと考えられる。
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History of Economic Thought and Policy
巻: 2 号: 1 ページ: 141-160
10.3280/spe2013-001008