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東日本大震災被災地における家・村の「再生力」と農・漁家女性の参画

研究課題

研究課題/領域番号 25380651
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 社会学
研究機関福島大学

研究代表者

牧野 友紀  福島大学, その他部局等, 地域コーディネーター (50455862)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2015年度)
配分額 *注記
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2014年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2013年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード東日本大震災 / 女性 / 農山漁村 / 家 / 観察 / 生活秩序 / 生活構造
研究実績の概要

本研究は、東日本大震災の被災地において、農家および漁家がいかにして自らの存続基盤を取戻し、農山漁村の再生を図っていくのかということを、女性の参画のあり方から実証的に解明することを目的としている。研究の最終年度である平成27年度は、これまでの研究成果を集約して報告書を作成するとともに、学会で報告した。しかし、所属機関の変更に伴い6月末で助成事業を廃止せざるを得なかったため、実質的には平成25年度から26年度の2年間の研究成果となった。岩手県陸前高田市、福島県南相馬市および福島市を対象とする調査研究によって明らかになったことは以下のとおりである。
(1)本研究では、農漁家が当たり前のように営んでいる事柄、その配列やルールを農漁家の「生活秩序」として捉え、彼らをとりまく、震災以前と以後の社会的時間の連続性および差異性に注目した。
(2)考察の結果、震災後の厳しい生活現実が農漁家に対して震災以前の生活構造を認識する機会をもたらしており、自己や家族の生活保障のあり方、リスクを抱えた地域構造、過去の世代が作った生活基盤等の問い直しが行われていること、さらに、そうした社会的な自己認識は、自分たちの近未来の生活像や農漁村の生活戦略に深く関わっていることが明らかとなった。
(3)とりわけ、ジェンダー非対称の条件のもとで行われる農漁家女性自身の「自己観察」をとおして、震災後の現実を変革する必要性が彼女たち自身に把握されている。女性たちはこうした自己観察を手掛かりとして、直売所および農家民宿などの復活および展開に向かって精力的に活動していることが看取された。
(4)以上の研究成果をふまえて、農漁家の生活を全体的な実在として把握し、生活する主体に即すという主観的観点の重要性を強調した「生活実践の社会学」の展開が今後の研究課題として析出された。

報告書

(3件)
  • 2015 実績報告書
  • 2014 実施状況報告書
  • 2013 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 東日本大震災被災地におけるグローバリゼーションへの対抗と「観察する他者」の可能性2014

    • 著者名/発表者名
      牧野友紀
    • 雑誌名

      社会学年報

      巻: 43 ページ: 79-82

    • NAID

      130005094425

    • 関連する報告書
      2014 実施状況報告書
  • [学会発表] 「複合災害」の現在と生活秩序の再構成―福島県南相馬市の事例を通して―2015

    • 著者名/発表者名
      牧野友紀
    • 学会等名
      東北社会学会
    • 発表場所
      東北大学(宮城県仙台市)
    • 年月日
      2015-07-18
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] 東日本大震災被災地における農村女性の参画と自己観察――岩手県陸前高田市と福島県南相馬市を事例として2014

    • 著者名/発表者名
      牧野友紀
    • 学会等名
      日本社会学会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2014-11-23
    • 関連する報告書
      2014 実施状況報告書
  • [学会発表] 東日本大震災とアダム・スミス社会理論の射程―「社会的なもの」と「人間的なもの」の関係把握をめぐって―2014

    • 著者名/発表者名
      牧野友紀
    • 学会等名
      東北社会学会
    • 発表場所
      秋田県生涯学習センター分館ジョイナス
    • 年月日
      2014-07-27
    • 関連する報告書
      2014 実施状況報告書
  • [学会発表] 災害ボランティアの現状と課題

    • 著者名/発表者名
      牧野友紀
    • 学会等名
      東北社会学会
    • 発表場所
      東北大学
    • 関連する報告書
      2013 実施状況報告書

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公開日: 2014-07-25   更新日: 2019-07-29  

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