研究成果の概要 |
量子計算機耐性数体利用暗号系 OTU2000 の古典計算機による実用化を考察した. 数体 F で暗号の効率的鍵生成をするには, 整数基底で F の整数を表した係数の大きさの積による成長評価が要る. そこで F に新しい乗法を導入し, 部分和問題に基く効率的鍵生成プログラムを実装した. 更に高密度部分和問題を持つ公開鍵を生成し, 暗号文の平文復号攻撃を行う計画を立てた. 実際に計算機実験を進めると, 高密度部分和問題を持つ鍵生成には時間が掛り過ぎ, 予定した平文復号攻撃は挫折した. この問題点は量子計算機実現で解決されるから, それ以外の鍵生成を効率化した事は一定の実用的意味を持つ.
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