研究課題/領域番号 |
25400068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
楯 辰哉 東北大学, 理学研究科, 教授 (00317299)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2014年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2013年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 量子ウォーク / 周期的ユニタリ推移作用素 / 無限二面体群 / ベキ乗公式 / 絶対連続スペクトル / 固有値 / 局在化 / 局在化現象 / グローバーウォーク / フーリエウォーク / 単体複体 / 半古典解析 / 定数コイン行列 / Hamilton作用素 / 連続時間量子ウォーク / 無限2面体群 / Chebyshev多項式 / Groverウォーク |
研究成果の概要 |
量子ウォークとはランダムウォークの量子論的側面で,コンピュータサイエンスに多くの応用を持つ.例えばグローバーの量子検索アルゴリズムがAmbainisらによりグローバーウォークという量子ウォークの一種によって改良された経緯を持つ.本研究課題では量子ウォークの数学理論としての発展を念頭におき,その定性的性質を調べることに専念した.ランダムウォークの重要性の一つはその離散群論への応用でり,結晶格子理論でも重要な役割を演じる.そこで量子ウォークの離散幾何解析学的な問題を考察し,1次元斉次量子ウォークの代数的側面や結晶格子上の量子ウォークの設定やそのスペクトル論的な挙動についての結果などを得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上述の通り量子ウォークはコンピュータサイエンスなど応用面では活発に研究されているが,数学的な理論構築や定性的な性質の解明は遅れている.数学理論が構築されれば予見も可能となる可能性があり,応用面においてさらなる効果が期待できる.また通常の量子論においては,まずハミルトニアンがあり,それが生成するユニタリ時間発展作用素を考察する.一方量子ウォークはユニタリ作用素の定義する確率分布であり,その解析はユニタリ作用素を直接扱う数学分野として画期的である.今回定義した周期的ユニタリ推移作用素そしてそのスペクトル論的な研究成果はむしろ先駆的な結果であり,今後詳細な挙動を調べる方向の研究が期待される.
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