研究課題
基盤研究(C)
一般に,ジエン鉄錯体は反応性の高いジエンの保護に用いられることが多い。そのため,配位したジエン周辺部での反応は数多く報告されているものの,ジエン部を直接反応に用いた例はほとんど知られていない。それに対して,本研究課題においては,ジエン鉄錯体のジエン部分を直接反応に活用するために,一酸化炭素雰囲気下,芳香族化合物とジエン鉄錯体の混合物に対して,塩化ガリウムあるいは塩化アルミニウムといったルイス酸を作用させると,ビニルケテン鉄錯体が得られるという新規反応を見出すことができた。この,ビニルケテン鉄錯体はアルキル置換アルキン類と反応することで,多置換フェノールへと変換できることも分かった。
すべて 2016 2015 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)
Chemical Communications
巻: 51 号: 40 ページ: 8454-8456
10.1039/c5cc00870k
120006028122