研究課題/領域番号 |
25420137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 大阪府立大学工業高等専門学校 |
研究代表者 |
山内 慎 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70342524)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2013年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 固体高分子形燃料電池(PEFC) / 金属セパレータ / 金属射出成型法(MIM) / 生成水の可視化 |
研究概要 |
固体高分子形燃料電池(PEFC)における水管理は長期安定運転や性能向上の実現において重要な課題であり,申請者は付加装置が不要な生成水自己管理型PEFCスタックを開発することを目的としている.本申請研究では,(a)MIMセパレータの評価,(b)実電池内部の可視化,(c)スタック性能評価の目標に分けて実施している. 今年度の研究実績として,(a-H25)については,既存のMIMセパレータの耐酸性向上に向けて2種類の金メッキ処理法について検討したが,1つはピンホールからの生成水流入により導電性の急激な低下が確認されたためセパレータ表面処理法としては不向きであったため,下地処理法を変更して表面をマット調に仕上げることで,導電性を維持できることがわかった.この結果に基づいて,MIM法の特性を活かせるセパレータ用金型を設計し,現在加工業者様と金型製作に向けた最終の確認段階である.(b-H25)は,3セルスタック(エンドセルと可視化セルの組み合わせ)での生成水分布が把握できたので,通常のミドルセパレータ2枚を新規に組み込んで5セルスタックにして,より実際のスタック運転条件での生成水分布を把握している段階である.(c-H25)は,(a)の成果を得てMIMセパレータのスタック化に向けた金型の製作段階であるが,当初の金型設計段階において内部マニホールド内で生成水が観察され,後段セルへの生成水流入の可能性があり,現時点では,運転条件と生成水量の関係について実験中である.さらに,スタック内部の生成水分布との整合性についてH26年度に検討していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本申請研究の目標である(a)MIMセパレータの評価,(b)実電池内部の可視化,(c)スタック性能評価に対して,(b),(c)については概ね予定通りに進捗しているが,(a)については,現在MIM用の金型の設計が終わり,加工業者様と製作に向けた最終打ち合わせの段階である.当初予定では,MIMセパレータの試作品Iができている予定であったが,目標の(b),(c)の研究成果により種々の設計変更の必要があり,それらの課題をすべて対策した金型にしたため,現時点ではMIMセパレータの試作品が完成していないため,やや遅れているとした.
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今後の研究の推進方策 |
申請時点での予定通り,改良版の金型が完成次第,MIMセパレータを試作し,電池性能を評価する.また,スタック内部のガス流路および内部マニホールド部の生成水挙動を種々の運転条件で観察し,燃料ガスの加湿量と生成水の発生量およびその位置との関係を整理し,今後のMIMセパレータの添加材料の検討,および,MIMセパレータによるスタック化の仕様を検討する.
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次年度の研究費の使用計画 |
スタック内部の可視化用途に金属配管類の購入費用が当初見積もりよりも若干高くなった半面,市販品のMEAを購入せずに,生成水管理型MEAを検討するために,MEA材料を購入し,一般的なMEA材料に活性炭を加えた研究室独自の生成水管理型MEAを製作したことから予算の残額が生じた. 生成水管理型MEAについて期待しうる成果が得られており,引き続き今年度も検討予定のため,MEA材料購入に充てる予定.
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