研究成果の概要 |
本研究では,獣害の拡大に対して,その要因の1つである,管理放棄の発生と,空間的な獣害発生予測に関する基礎的な研究を行った.前者に関して,現存資源量の把握とその成長予測の方法について,写真測量による3次元モデルの精度・有効性について検討し,成長予測に基づく,最適管理計画の探索を可能にする最適化モデルを構築した.後者については,害獣の採餌行動をもとに, 獣害発生を描写できる時空間的モデルを構築し, 獣害軽減のための効率的・効果的な緩衝帯の空間配置についてシミュレーション分析を行った.この分析結果は, 緩衝帯の最適空間構造が被害軽減に対する管理費用と被害額の効率的なバランスに依存することを示唆した.
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