研究課題/領域番号 |
25450414
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生産科学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
野村 将 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門 畜産物研究領域, ユニット長 (80355065)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2013年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 乳酸菌 / 畜産物利用 / チーズ / 熟成促進 / プラスミノーゲン / 牛乳 |
研究実績の概要 |
Lactococcus lactis subsp. lactis NIAI C59株が生産するプラスミノーゲン活性化能(PA活性)について、その分子同定を試みた。当初は塩析とカラムクロマトグラフィーにより活性分子を精製し同定する計画であったが、特異な挙動を示すため精製が難しく分子同定に進めなかった。一方、C59株を継代培養を繰り返すことで、PA活性を示さない自然変異株(C59MN株)を取得できた。両者の全プラスミド画分を比較したところ、C59MN株は約14kbのプラスミドを欠失していることが明らかとなった。このプラスミドをpC591と名付け全塩基配列を決定した結果、pC591は14,031bpから成り、L. lactis subsp. lactis IL594由来の既知プラスミドpIL2(8,277bp)および未知プラスミドの両者の複製タンパク質遺伝子repBが相同組換えで融合した形状であった。分子内に2つのrepB、2つのhsdS(自己DNAを守る制限修飾システムの認識サブユニット)、その他いくつかのORF様領域、また、pIL2由来のクエン酸パーミアーゼcitPはナンセンス変異によって短縮されていた。pC591がPA活性に関係することを確認するため、pC591を大きく二分割しC59MN株にそれぞれ導入したところ、どちらもPA活性の回復は認められなかった。このことから、pC591分子上にPA活性因子はコードされていないと考えられた。そこで、PA活性を示すC59株と示さないC59MN株との間でタンパク質ディファレンス解析を実施した。その結果、発現量が有意に異なるタンパク質をいくつか発見し、分子同定を進めている。 また、乳酸菌PA活性が牛乳中プラスミノーゲンに及ぼす影響を明らかにするため、C59株およびC59MN株を用いてチーズを試験製造し、熟成後の遊離アミノ酸含量を測定した。その結果、熟成3ヶ月後の遊離アミノ酸含量が有意に異なることを明らかにした。
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