小胞輸送からリボソーム生合成へのシグナル伝達における細胞骨格形成の関与

• 研究課題/領域番号: 25450516
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 応用分子細胞生物学
• 研究機関: 広島大学
• 研究代表者: 水田 啓子 広島大学, 生物圏科学研究科, 名誉教授 (40166012)
• 研究分担者: 船戸 耕一 広島大学, 大学院生物圏科学研究科, 准教授 (30379854)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円); 2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2014年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円); 2013年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
• キーワード: リボソーム生合成 / 小胞輸送 / 核小体 / 核膜 / 酵母 / 分泌経路 / シグナル伝達 / Rrs1 / 出芽酵母 / Arp2/3複合体

研究成果の概要

出芽酵母の分泌経路を遮断すると、rRNAとリボソーム蛋白質の遺伝子群が転写抑制される。このシグナル伝達には、リボソーム生合成調節タンパク質Rrs1とEbp2が関わる。本研究では、本シグナル伝達に関わる新たな因子として、GSK-3の酵母ホモログである4つのリン酸化酵素が重複して機能すること、特にMCK1が中心的な役割を担っていることを見出した。また、Rrs1と相互作用する蛋白質として、Arp2/3複合体の構成因子であるArc35を同定した。Arc35およびArc35と相互作用するタンパク質の解析から、本シグナル伝達には、Arc35を介したアクチンと微小管両方の制御系が必要であることが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Complementation analysis reveals a potential role of human ARV1 in GPI anchor biosynthesis. (2016)
  • 著者名/発表者名: Ikeda A, Kajiwara K, Iwamoto K, Makino A, Kobayashi T, Mizuta K, Funato K.
  • 雑誌名: Yeast 巻: 33 号: 2 ページ: 37-42
  • DOI: 10.1002/yea.3138
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The essential function of Rrs1 in ribosome biogenesis is conserved in budding and fission yeasts. (2015)
  • 著者名/発表者名: Kun Wan, Haruka Kawara, Tomoyuki Yamamoto, Kazunori Kume, Yukari Yabuki, Tetsuya Goshima, Kenji Kitamura, Masaru Ueno, Muneyoshi Kanai, Dai Hirata, Kouichi Funato, Keiko Mizuta
  • 雑誌名: Yeast 巻: 32 号: 9 ページ: 607-614
  • DOI: 10.1002/yea.3083
  • 査読あり
• [雑誌論文] SMY2 and SYH1 suppress defects in ribosome biogenesis caused by ebp2 mutations (2015)
  • 著者名/発表者名: Okano A, Wan K, Kanda K, Yabuki Y, Funato K, Mizuta K.
  • 雑誌名: Biosci. Biotechnol. Biochem. 巻: 79 ページ: 1481-1483
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Sphingolipid regulate telomere clustering by affecting transcriptional levels of genes involved in telomere homeostasis. (2015)
  • 著者名/発表者名: Atsuko Ikeda, Tetsuya Muneoka, Suguru Murakami, Ayaka Hirota, Yukari Yabuki, Takafumi Karashima, Kota Nakazono, Masahiro Tsuruno, Harald Pichler, Katsuhiko Shirahige, Yukiko Kodama, Toshi Shimamoto, Keiko Mizuta, Kouichi Funato
  • 雑誌名: J. Cell Sci. 巻: 128 ページ: 2454-2467
  • DOI: 10.1242/jcs.164160
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] 脂質を動かす酵母Oshタンパク質ファミリー－オルガネラ膜接触部位におけるOshの役割 (2015)
  • 著者名/発表者名: 池田敦子、船戸耕一
  • 雑誌名: 化学と生物 巻: 53 ページ: 212-214
  • NAID: 130005138710
  • 査読あり
• [雑誌論文] COPII coat composition is actively regulated by luminal cargo maturation (2015)
  • 著者名/発表者名: Manzano-Lopez J, Perez-Linero AM, Aguilera-Romero A, Martin ME, Okano T, Silva DV, Seeberger PH, Riezman H, Funato K, Goder V, Wellinger RE, Muniz M.
  • 雑誌名: Curr. Biol. 巻: 25 号: 2 ページ: 152-162
  • DOI: 10.1016/j.cub.2014.11.039
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Roles of Ebp2 and ribosomal protein L36 in ribosome biogenesis in Saccharomyces cerevisiae (2015)
  • 著者名/発表者名: Wan K, Yabuki Y, and Mizuta K
  • 雑誌名: Curr. Genet. 巻: 61 号: 1 ページ: 31-41
  • DOI: 10.1007/s00294-014-0442-1
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Glycogen Synthase Kinase-3 is involved in regulation of ribosome biogenesis in yeast (2014)
  • 著者名/発表者名: Yabuki Y, Kodama Y, Katayama M, Sakamoto A. Kanemaru H, Wan K, and Mizuta K
  • 雑誌名: Biosci Biotechnol Biochem 巻: 78 号: 5 ページ: 800-805
  • DOI: 10.1080/09168451.2014.905183
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] <i>N</i>^&#945;-Acetyltransferase NatA Is Involved in Ribosome Synthesis in <i>Saccharomyces cerevisiae</i> (2013)
  • 著者名/発表者名: Kun Wan
  • 雑誌名: Ｂｉｏｓｃｉｅｎｃｅ， Ｂｉｏｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ， ａｎｄ Ｂｉｏｃｈｅｍｉｓｔｒｙ 巻: 77 号: 3 ページ: 631-638
  • DOI: 10.1271/bbb.120860
  • NAID: 10031164787
  • ISSN: 0916-8451, 1347-6947
  • 査読あり
• [雑誌論文] リボソームサブユニットのアセンブリーとrRNAプロセシングの制御 (2013)
  • 著者名/発表者名: 水田啓子
  • 雑誌名: 生化学 巻: 85 ページ: 871-879
• [雑誌論文] リボソーム生合成とその調節 (2013)
  • 著者名/発表者名: 水田啓子
  • 雑誌名: 化学と生物 巻: 51 ページ: 609-614
  • NAID: 10031195848
• [学会発表] 分泌遮断時のTORを介したシグナル伝達におけるスフィンゴ脂質の役割 (2016)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理、船戸耕一、水田啓子
  • 学会等名: 日本農芸化学会大会2016
  • 発表場所: 札幌コンベンションセンター（札幌市）
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] 脂質代謝異常が酵母のアミノ酸量に及ぼす影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 岡野晃、船戸耕一
  • 学会等名: 日本農芸化学会中四国支部第44回講演会（例会）
  • 発表場所: 岡山県立大学（総社市）
  • 年月日: 2016-01-23
• [学会発表] 膜ストレス時のリボソーム生合成調節におけるTOR複合体の役割 (2015)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理、船戸耕一、水田啓子
  • 学会等名: 第33回 Yeast Workshop
  • 発表場所: せとうち児島ホテル（倉敷市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] 酵母スフィンゴ脂質によるTOR複合体１の制御機構 (2015)
  • 著者名/発表者名: 傳田寛人、船戸耕一
  • 学会等名: 第33回 Yeast Workshop
  • 発表場所: せとうち児島ホテル（倉敷市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] MCS形成に関与するTCB遺伝子の機能解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 中路彩、船戸耕一
  • 学会等名: 第33回 Yeast Workshop
  • 発表場所: せとうち児島ホテル（倉敷市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] グリセロリン脂質によるCOPII小胞輸送の制御機構 (2015)
  • 著者名/発表者名: 衛藤克樹、船戸耕一
  • 学会等名: 第33回 Yeast Workshop
  • 発表場所: せとうち児島ホテル（倉敷市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] 脂質の小胞体における選別輸送とその生物学的意義 (2015)
  • 著者名/発表者名: 船戸耕一
  • 学会等名: 平成27年度名城大学組換えDNA講演会
  • 発表場所: 名城大学（名古屋市）
  • 年月日: 2015-11-07
  • 招待講演
• [学会発表] Regulators of ribosome synthesis, Rrs1 and Ebp2, are involved in the secretory response at the nuclear envelope (2015)
  • 著者名/発表者名: Yukari Yabuki, Kouichi Funato, Keiko Mizuta
  • 学会等名: 10th International Conference on Ribosome Synthesis
  • 発表場所: Brussels, Belgium
  • 年月日: 2015-09-19
  • 国際学会
• [学会発表] 分泌経路遮断時のシグナル伝達におけるTORC2の機能 (2015)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理、船戸耕一、水田啓子
  • 学会等名: 第48回 酵母遺伝学フォーラム
  • 発表場所: 広島大学（東広島市）
  • 年月日: 2015-08-31
• [学会発表] 出芽酵母のebp2変異を多コピーで抑圧する遺伝子の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 岡野晃、船戸耕一、水田啓子
  • 学会等名: 第48回 酵母遺伝学フォーラム
  • 発表場所: 広島大学（東広島市）
  • 年月日: 2015-08-31
• [学会発表] スフィンゴ脂質合成遺伝子と遺伝学的に相互作用する遺伝子の探索 (2015)
  • 著者名/発表者名: 池田拓真、傳田寛人、芳形茉美、岡野樹、張章、伊勢直弘、船戸耕一
  • 学会等名: 第48回 酵母遺伝学フォーラム
  • 発表場所: 広島大学（東広島市）
  • 年月日: 2015-08-31
• [学会発表] スフィンゴ脂質合成遺伝子と遺伝学的相互作用する遺伝子の探索 (2015)
  • 著者名/発表者名: 池田拓真、芳形茉美、船戸耕一
  • 学会等名: 日本農芸化学会中四国支部第42回講演会（例会）
  • 発表場所: 鳥取大学（鳥取市）
  • 年月日: 2015-06-13
• [学会発表] 出芽酵母のebp2変異を多コピーで抑圧する遺伝子の解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 岡野晃
  • 学会等名: 第32回 Yeast Workshop
  • 発表場所: ビュー・ポートくれ（呉市）
  • 年月日: 2014-11-14 – 2014-11-15
• [学会発表] 分裂酵母のRrs1とEbp2の機能解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 山本朋征
  • 学会等名: 第32回 Yeast Workshop
  • 発表場所: ビュー・ポートくれ（呉市）
  • 年月日: 2014-11-14 – 2014-11-15
• [学会発表] 分泌経路遮断時のシグナル伝達におけるTORC1経路の関与 (2014)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理
  • 学会等名: 第32回 Yeast Workshop
  • 発表場所: ビュー・ポートくれ（呉市）
  • 年月日: 2014-11-14 – 2014-11-15
• [学会発表] 核小体と核膜に局在するEbp2の分裂酵母における新たな機能の解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 前田隼助
  • 学会等名: 第32回 Yeast Workshop
  • 発表場所: ビュー・ポートくれ（呉市）
  • 年月日: 2014-11-14 – 2014-11-15
• [学会発表] 複合スフィンゴリ脂質の生合成機構に関する研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 池田拓真
  • 学会等名: 第32回 Yeast Workshop
  • 発表場所: ビュー・ポートくれ（呉市）
  • 年月日: 2014-11-14 – 2014-11-15
• [学会発表] 出芽酵母の小胞輸送におけるグリセロリン脂質の役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 辛島健文
  • 学会等名: 第32回 Yeast Workshop
  • 発表場所: ビュー・ポートくれ（呉市）
  • 年月日: 2014-11-14 – 2014-11-15
• [学会発表] Yeast Workshopとリボソーム研究と (2014)
  • 著者名/発表者名: 水田啓子
  • 学会等名: 第32回 Yeast Workshop
  • 発表場所: ビュー・ポートくれ（呉市）
  • 年月日: 2014-11-14 – 2014-11-15
  • 招待講演
• [学会発表] 20余年楽しんだ酵母のリボソーム生合成研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 水田啓子
  • 学会等名: 第21回 酵母合同シンポジウム
  • 発表場所: 東京大学伊藤謝恩ホール（東京都文京区）
  • 年月日: 2014-09-03 – 2014-09-04
  • 招待講演
• [学会発表] 分泌経路遮断時のシグナル伝達におけるTORC1の機能解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理
  • 学会等名: 第47回 酵母遺伝学フォーラム
  • 発表場所: 東京大学弥生講堂（東京都文京区）
  • 年月日: 2014-09-01 – 2014-09-03
• [学会発表] テロメアクラスターのスフィンゴ脂質による制御とその役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 池田敦子
  • 学会等名: 第47回 酵母遺伝学フォーラム
  • 発表場所: 東京大学弥生講堂（東京都文京区）
  • 年月日: 2014-09-01 – 2014-09-03
• [学会発表] 出芽酵母の小胞輸送におけるアシル化転移酵素の遺伝学的解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 辛島健文
  • 学会等名: 第47回 酵母遺伝学フォーラム
  • 発表場所: 東京大学弥生講堂（東京都文京区）
  • 年月日: 2014-09-01 – 2014-09-03
• [学会発表] 核小体の中の宝探し (2014)
  • 著者名/発表者名: 水田啓子
  • 学会等名: 学会創立90周年記念日本農芸化学会中四国支部第39回講演会シンポジウム
  • 発表場所: 福山大学（福山市）
  • 年月日: 2014-05-31
  • 招待講演
• [学会発表] リボソーム生合成調節蛋白質Rrs1およびEbpは核膜において分泌経路遮断時のシグナル伝達に機能する (2014)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理
  • 学会等名: 日本農芸化学会2014年度大会
  • 発表場所: 明治大学（川崎市）
• [学会発表] 出芽酵母における分泌経路遮断時のシグナル伝達の分子機構 (2013)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理
  • 学会等名: 第31回 Yeast Workshop
  • 発表場所: 鹿児島大学（鹿児島市）
• [学会発表] 分泌遮断時のシグナル伝達には核膜に局在するリボソーム生合成調節因子Rrs1およびEbp2が必要である (2013)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理
  • 学会等名: 第46回 酵母遺伝学フォーラム
  • 発表場所: 東北学院大学（仙台市）
• [学会発表] 分泌経路遮断時のシグナル伝達におけるGSK3の機能解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 矢吹友佳理
  • 学会等名: 日本農芸化学会中四国支部第36回講演会（例会）
  • 発表場所: 島根大学（松江市）