TMEM16F分子のイオンチャネル機能とスクランブラーゼ機能の連関機構の解明

• 研究課題/領域番号: 25460282
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生理学一般
• 研究機関: 富山大学
• 研究代表者: 清水 貴浩 富山大学, 大学院医学薬学研究部(薬学), 准教授 (40353437)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: TMEM16F / イオンチャネル / スクランブラーゼ / ヒトＴＭＥＭ16Ｆ / ヒトTMEM16F / ホスファチジルセリン / Ca2+

研究成果の概要

本研究において、近年新たに同定されたTransmembrane protein (TMEM) 16 ファミリーに属するTMEM16Fが、リン脂質スクランブラーゼとして機能するだけなく、細胞内遊離カルシウムイオン濃度の上昇により活性化するアニオンチャネルとしても機能することが明らかとなった。またTMEM16Fのこれら両輸送活性が密接に相関していることを見出した。したがって、TMEM16Fは二つの異なる膜輸送能を有するユニークな膜蛋白質であることが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Positive regulation of the enzymatic activity of gastric H+,K+-ATPase by sialylation of its β-subunit. (2016)
  • 著者名/発表者名: Fujii T, Watanabe M, Shimizu T, Takeshima H, Kushiro K, Takai M, Sakai H.
  • 雑誌名: Biochim. Biophys. Acta. 巻: 1858 号: 6 ページ: 1228-1235
  • DOI: 10.1016/j.bbamem.2016.02.029
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Inhibition of gastric H+,K+-ATPase by 4-(2-butyl-6,7-dichloro-2-cyclopentylindan-1-on-5-yl)oxybutyric acid (DCPIB), an inhibitor of volume-regulated anion channel. (2015)
  • 著者名/発表者名: Fujii T, Takahashi Y, Takeshima H, Saitoh C, Shimizu T, Takeguchi N, Sakai H.
  • 雑誌名: Eur. J. Pharmacol. 巻: 765 ページ: 34-41
  • DOI: 10.1016/j.ejphar.2015.08.011
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Volume-sensitive outwardly rectifying Cl- channels contribute to butyrate-triggered apoptosis of murine colonic epithelial MCE301 cells. (2015)
  • 著者名/発表者名: Shimizu T, Ohtake H, Fujii T, Tabuchi Y, Sakai H.
  • 雑誌名: J. Physiol. Sci. 巻: 65(2) 号: 2 ページ: 151-157
  • DOI: 10.1007/s12576-014-0352-5
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Gating modulation by heat of the polycystin transient receptor potential channel PKD2L1 (TRPP3). (2014)
  • 著者名/発表者名: Higuchi T, Shimizu T, Fujii T, Nilius B, Sakai H.
  • 雑誌名: Pflϋgers Arch. Eur. J. Physiol. 巻: (印刷中) 号: 10 ページ: 1933-1940
  • DOI: 10.1007/s00424-013-1439-1
  • 査読あり
• [雑誌論文] Up-regulation of Kv7.1 channels in thromboxane A2-induced colonic cancer cell proliferation. (2014)
  • 著者名/発表者名: Shimizu T, Fujii T, Takahashi Y, Takahashi Y, Suzuki T, Ukai M, Tauchi K, Horikawa N, Tsukada K, Sakai H.
  • 雑誌名: Pflugers Arch. 巻: 466 号: 3 ページ: 541-548
  • DOI: 10.1007/s00424-013-1341-x
  • 査読あり
• [雑誌論文] Functional coupling of chloride-proton exchanger C1C-5 to gastric H +, K <+->ATPase. (2014)
  • 著者名/発表者名: Takahashi Y, Fujii T, Fujita K, Shimizu T, Higuchi T, Tabuchi Y, Sakamoto H, Naito I, Manabe K, Uchida S, Sasaki S, Ikari A, Tsukada K, Sakai H.
  • 雑誌名: Biol. Open 巻: 3巻 号: 1 ページ: 12-21
  • DOI: 10.1242/bio.20136205
  • 査読あり
• [雑誌論文] TMEM16F is a component of a Ca2+-activated Cl- channel but not a volume-sensitive outwardly rectifying Cl- channel. (2013)
  • 著者名/発表者名: 清水貴浩、家原貴大、佐藤かお理、藤井拓人、酒井秀紀、岡田泰伸
  • 雑誌名: American Journal of Physiology. Cell Physiology 巻: 304 号: 8 ページ: C748-C759
  • DOI: 10.1152/ajpcell.00228.2012
  • 査読あり
• [雑誌論文] Modulation of H+,K+-ATPase activity by the molecular chaperone ERp57 highly expressed in gastric parietal cells. (2013)
  • 著者名/発表者名: Fujii T, Awaka SY, Takahashi Y, Fujita K, Tsuji H, Shimizu T, Gomi T, Tsukada K, Sakai H.
  • 雑誌名: FEBS Lett. 巻: 587 号: 24 ページ: 3898-3905
  • DOI: 10.1016/j.febslet.2013.10.030
  • 査読あり
• [学会発表] 細胞骨格による容積感受性アニオンチャネルの制御が抗癌剤耐性に寄与する (2016)
  • 著者名/発表者名: 清水貴浩，大竹宏尚，藤井拓人，岡田泰伸，酒井秀紀．
  • 学会等名: 第93回日本生理学会大会
  • 発表場所: 札幌コンベンションセンター（北海道札幌市）
  • 年月日: 2016-03-22
• [学会発表] Properties of volume-sensitive anion channel in butyrate-triggered apoptosis of murine colonic epithelial cells. (2015)
  • 著者名/発表者名: Shimizu T, Ohtake H, Fujii T, Tabuchi Y, Sakai H.
  • 学会等名: 8th Federation of the Asian and Oceanian Physiological Societies (FAOPS) Congress
  • 発表場所: Centara Grand & Bangkok Convention Centre at Central World （Bangkok, Thailand）
  • 年月日: 2015-11-22
  • 国際学会
• [学会発表] ナトリウムポンプと容積感受性アニオンチャネルによる癌細胞増殖抑制機構． (2015)
  • 著者名/発表者名: 山本翔太，藤井拓人，清水貴浩，田渕圭章，竹島浩，酒井秀紀．
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第127回例会
  • 発表場所: 富山大学・杉谷キャンパス（富山県富山市）
  • 年月日: 2015-11-15
• [学会発表] PKD2L1カチオンチャネルの電位依存的不活性化機構の解析． (2015)
  • 著者名/発表者名: 大野智恵，樋口大河，清水貴浩，藤井拓人，Bernd Nilius，酒井秀紀．
  • 学会等名: 第62回中部日本生理学会大会
  • 発表場所: 富山大学・黒田講堂（富山県富山市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] 胃酸分泌細胞の細胞防御機構におけるSLC26A7の役割． (2015)
  • 著者名/発表者名: 井上貴斗，阿波加隼也，藤田恭輔，藤井拓人，清水貴浩，Ursula Seidler，酒井秀紀．
  • 学会等名: 第62回中部日本生理学会大会
  • 発表場所: 富山大学・黒田講堂（富山県富山市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] TMEM16Fが有するリン脂質スクランブラーゼ機能． (2015)
  • 著者名/発表者名: 鍋島彰太，清水貴浩, 藤井拓人, 小澤茂喜, 家原貴大, 岡田泰伸, 酒井秀紀．
  • 学会等名: 第62回中部日本生理学会大会
  • 発表場所: 富山大学・黒田講堂（富山県富山市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] 容積感受性アニオンチャネルは酪酸によるアポトーシス誘導に寄与する． (2015)
  • 著者名/発表者名: 清水貴浩，大竹宏尚，藤井拓人，田渕圭章，酒井秀紀．
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会
  • 発表場所: 神戸学院大学他（兵庫県神戸市）
  • 年月日: 2015-03-25 – 2015-03-28
• [学会発表] 容積感受性アニオンチャネルによる酪酸誘導性アポトーシスの制御． (2015)
  • 著者名/発表者名: 清水貴浩，大竹宏尚，藤井拓人，田渕圭章，酒井秀紀．
  • 学会等名: 第120回日本解剖学会総会・全国学術集会および第92回日本生理学会大会合同大会
  • 発表場所: 神戸国際会議場（兵庫県神戸市）
  • 年月日: 2015-03-21 – 2015-03-23
• [学会発表] PKD2L1チャネルの不活性化に関わる分子構造基盤． (2014)
  • 著者名/発表者名: 樋口大河，清水貴浩，藤井拓人，Nilius Bernd，酒井秀紀．
  • 学会等名: 第36回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム
  • 発表場所: 徳島大学（徳島県徳島市）
  • 年月日: 2014-11-20 – 2014-11-21
• [学会発表] アクチンフィラメント構造による容積感受性アニオンチャネル活性化の制御． (2014)
  • 著者名/発表者名: 清水貴浩，大竹宏尚，藤井拓人，岡田泰伸，酒井秀紀．
  • 学会等名: 第36回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム
  • 発表場所: 徳島大学（徳島県徳島市）
  • 年月日: 2014-11-20 – 2014-11-21
• [学会発表] 胃酸分泌細胞におけるSLC26A7が関与する新規細胞防御機能． (2014)
  • 著者名/発表者名: 阿波加隼也，藤田恭輔，清水貴浩，藤井拓人，酒井秀紀．
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第126回例会
  • 発表場所: 金沢大学（石川県金沢市）
  • 年月日: 2014-11-16
• [学会発表] TMEM16Fにおけるチャネル機能とリン脂質スクランブル機能． (2014)
  • 著者名/発表者名: 小澤茂喜，清水貴浩，藤井拓人，家原貴大，岡田泰伸，酒井秀紀．
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第126回例会
  • 発表場所: 金沢大学（石川県金沢市）
  • 年月日: 2014-11-16
• [学会発表] 容積感受性Cl－チャネル関連タンパク質の探索． (2014)
  • 著者名/発表者名: 富井寿詠，清水貴浩，藤井拓人，岡田泰伸，酒井秀紀．
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第126回例会
  • 発表場所: 金沢大学（石川県金沢市）
  • 年月日: 2014-11-16
• [学会発表] マウスANO5のチャネル機能． (2014)
  • 著者名/発表者名: 荒木美帆，清水貴浩，藤井拓人，酒井秀紀．
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第126回例会
  • 発表場所: 金沢大学（石川県金沢市）
  • 年月日: 2014-11-16
• [学会発表] カプサイシンによるTRPV1チャネル外向き電流の性質． (2014)
  • 著者名/発表者名: 榊原陽香，藤井拓人，清水貴浩，酒井秀紀．
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第126回例会
  • 発表場所: 金沢大学（石川県金沢市）
  • 年月日: 2014-11-16
• [学会発表] 容積感受性アニオンチャネルの活性化におけるアクチンフィラメントの役割． (2014)
  • 著者名/発表者名: 清水貴浩，大竹宏尚，尾野純也，藤井拓人，岡田泰伸，酒井秀紀．
  • 学会等名: 第61回中部日本生理学会大会
  • 発表場所: 名古屋市立大学（愛知県名古屋市）
  • 年月日: 2014-11-07 – 2014-11-08
• [学会発表] 味覚に関わるPKD2L1チャネルの調節機構の分子構造基盤． (2014)
  • 著者名/発表者名: 樋口大河，清水貴浩，藤井拓人，Nilius Bernd，酒井秀紀
  • 学会等名: 第13回次世代を担う若手ファーマバイオフォーラム2014
  • 発表場所: 富山国際会議場（富山県富山市）
  • 年月日: 2014-09-20 – 2014-09-21
• [学会発表] TMEM16FはCa2+活性化型アニオンチャネルを形成する (2014)
  • 著者名/発表者名: 清水 貴浩
  • 学会等名: 第91回日本生理学会大会
  • 発表場所: 鹿児島大学郡元キャンパス（鹿児島県鹿児島市）
• [学会発表] TRPP3チャネルの電位依存性不活性化に関与する分子構造基盤 (2014)
  • 著者名/発表者名: 樋口 大河
  • 学会等名: 第91回日本生理学会大会
  • 発表場所: 鹿児島大学郡元キャンパス（鹿児島県鹿児島市）
• [学会発表] TMEM16FはCa2+-activated Cl- channelとして機能する (2014)
  • 著者名/発表者名: 清水 貴浩
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本大学黒髪キャンパス（熊本県熊本市）
  • 招待講演
• [学会発表] 酪酸誘導性細胞死における容積感受性Cl-チャネルの役割． (2013)
  • 著者名/発表者名: 清水 貴浩
  • 学会等名: 第60回中部日本生理学会大会
  • 発表場所: 岐阜大学医学部記念会館ホール（岐阜県岐阜市）
• [学会発表] 温度上昇によるTRPP3チャネルのゲーディング解析． (2013)
  • 著者名/発表者名: 樋口 大河
  • 学会等名: 第60回中部日本生理学会大会
  • 発表場所: 岐阜大学医学部記念会館ホール（岐阜県岐阜市）
• [学会発表] アクチンフィラメント構造による容積感受性Cl-チャネルの機能制御． (2013)
  • 著者名/発表者名: 大竹 宏尚
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第125回例会
  • 発表場所: 北陸大学薬学キャンパス（石川県金沢市）
• [学会発表] 2回膜貫通型Brain-Liver-Intestine Na+チャネルの機能解析． (2013)
  • 著者名/発表者名: 伊藤 知洋
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第125回例会
  • 発表場所: 北陸大学薬学キャンパス（石川県金沢市）
• [備考] http://www.pha.u-toyama.ac.jp/phaphy1/index-j.html