FUS/TLSのメチル化による核-細胞質シャトリング制御と凝集体形成機序の解明

• 研究課題/領域番号: 25461267
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 神経内科学
• 研究機関: 千葉大学
• 研究代表者: 山口 淳 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00314336)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円); 2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2013年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: ALS / RNA結合タンパク質 / Arginine methylation / 凝集体 / アルギニンメチル化

研究成果の概要

当該研究は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症機序解明のため、家族性ALS原因遺伝子FUS/TLSの機能解析を行った。FUS/TLSは通常は核内に局在するが、FUSのC端の核移行シグナル(NLS)に遺伝子変異を有するFUS/TLS変異体は細胞質に偏倚し凝集体を形成する。当該研究では、「メチル化によるFUS/TLSの核-細胞質シャトリングの制御機構」と、「FUS/TLSによる凝集体の形成機序と意義」の解明の2点を中心に解析を行った。その結果、アルギニンメチル化がFUS/TLSと核内輸送体との結合を制御することや、凝集体が他のRNA結合タンパク質を係留(sequester)することを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Treatment with a Global Methyltransferase Inhibitor Induces the Intranuclear Aggregation of ALS-Linked FUS Mutant In Vitro. (2016)
  • 著者名/発表者名: Fujii S, Takanashi K, Kitajo K, Yamaguchi A.
  • 雑誌名: Neurochemical Research 巻: 41(4) 号: 4 ページ: 826-835
  • DOI: 10.1007/s11064-015-1758-z
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] VGF, Which Is Induced Transcriptionally in Stroke Brain, Enhances Neurite Extension and Confers Protection Against Ischemia In Vitro. (2015)
  • 著者名/発表者名: Sakamoto M, Miyazaki Y, Kitajo K, Yamaguchi A.
  • 雑誌名: Transl Stroke Res. 巻: 6(4) 号: 4 ページ: 301-308
  • DOI: 10.1007/s12975-015-0401-2
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Aggregation of ALS-linked FUS mutant sequesters RNA binding proteins and impairs RNA granules formation. (2014)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Takanashi, Atsushi Yamaguchi
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun. 巻: 452(3) 号: 3 ページ: 600-607
  • DOI: 10.1016/j.bbrc.2014.08.115
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] ALS関連遺伝子FUS変異体の凝集体による“Gain of toxic functions”の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 高梨啓介 山口淳
  • 学会等名: 第10回 chiba neuroresearch meeting
  • 発表場所: 京王銀行文化プラザ(千葉県・千葉市）)
  • 年月日: 2015-01-10
• [学会発表] メチル化阻害薬の家族性ALS関連FUS/TLS変異体の細胞内局在への影響, The effect of methylation inhibitor on the cytoplasmic mislocalization of ALS-linked FUS/TLS mutant (2014)
  • 著者名/発表者名: 山口 淳, 高梨 啓介, 北城 敬子
  • 学会等名: 第37回 日本神経科学大会 (Neuroscience2014)
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川県・横浜市)
  • 年月日: 2014-09-11
• [学会発表] マウスPhotothrombosisによる急性期以降に誘導される遺伝子の検索と解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 坂本宗樹、山口淳
  • 学会等名: 第9回 Chiba Neuroscience meeting
  • 発表場所: 京葉銀行文化プラザ
• [学会発表] 家族性ALS関連遺伝子FUS/TLSのアルギニン・メチル化の核-細胞質シャトリング機構への関与 (2013)
  • 著者名/発表者名: 藤井早紀子、高梨啓介、北城敬子、山口 淳
  • 学会等名: Neuro2013
  • 発表場所: 京都国際会館