研究課題
基盤研究(C)
本研究では、①大動脈瘤モデルを用いて大動脈瘤発症におけるAT1a受容体の役割、②大動脈周囲脂肪組織のAT1a受容体が大動脈瘤の形成・進展に及ぼす影響を検討した。血管周囲脂肪組織におけるAT1a受容体刺激は、オステオポンチンの発現を介して炎症性サイトカインの発現や炎症性(M1)マクロファージの浸潤を促し、MMPの発現増強および活性化から腹部大動脈瘤の発症や進展に重要な役割を果たしていることが示された。更に、血管周囲脂肪組織におけるAT1a受容体は、腹部大動脈瘤発症予防の治療戦略における新たなターゲットとなりうる可能性が示唆された。