研究課題
基盤研究(C)
明細胞肉腫は若年成人の四肢に好発する稀な悪性軟部腫瘍である。明細胞肉腫は、化学療法あるいは放射線治療に抵抗性であるため、治療は手術による全切除が基本である。しかし、特に肺に転移した症例では、手術不能である場合が多く有効な治療方法は無い。そこで、新たに明細胞肉腫をヌードマウスの肺に移植した肺転移動物モデルを作成してホウ素中性子捕捉療法(BNCT)による抗腫瘍効果を調べた。その結果、肺転移動物モデルの明細胞肉腫に選択的にホウ素製剤が集積し、BNCTによる全肺照射にて明細胞肉腫の肺転移部のみが選択的に死滅することが明らかとなった。手術不能な肺転移例に対しBNCTによる局所制御の可能性を初めて示した。
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