安静時fMRIを用いた聴覚異常感脳ネットワークの解明及びその中枢制御

• 研究課題/領域番号: 25462657
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 耳鼻咽喉科学
• 研究機関: 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター)
• 研究代表者: 南 修司郎 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 聴覚平衡覚研究部, 医長 (00399544)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2013年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: 脳機能画像 / 耳鳴 / 安静時fMRI / 機能的結合 / 聴覚関連領域 / 経頭蓋直流電気刺激 / 聴覚異常感 / 聴覚野 / 苦痛ネットワーク / 聴覚視床皮質発火リズム変調

研究成果の概要

安静時fMRIを用いた耳鳴の客観的診断法の開発を目指した。健聴コントロール群19人、難聴性耳鳴群18人、無難聴性耳鳴群11人を対象とし、安静時fMRIでの機能的結合解析を行った。。β値＞0.5と厳しい閾値設定とした場合、聴覚関連領域の機能的結合は、健聴コントロールでは30%が陽性だったが、難聴性耳鳴では14%、無難聴性耳鳴では3%のみが陽性であった。一方、非聴覚関連領域では、健聴コントロールは3%、難聴性耳鳴は3%、無難聴性耳鳴は2%が陽性であり、どの群も同等であった。
聴覚関連領域間の神経同期の乱れは、耳鳴知覚との関連が考えられ、耳鳴の客観的診断法として安静時fMRIは応用が期待される。

研究成果

• [雑誌論文] 一側性難聴耳の補聴器適合検査における簡便な遮音方法の検討 耳栓とイヤーマフを用いた遮音方法について (2016)
  • 著者名/発表者名: 西山 崇経, 新田 清一, 鈴木 大介, 岡崎 宏, 坂本 耕二, 南 修司郎, 齋藤 真, 野口 勝, 小川 郁
  • 雑誌名: Audiology Japan 巻: 59 ページ: 232-237
  • NAID: 130005463529
  • 査読あり
• [雑誌論文] 力武 正浩, 榎本 千江子, 南 修司郎, 加我 君孝 (2016)
  • 著者名/発表者名: CHARGE症候群の小児3例における人工内耳埋め込み術後の聴性行動反応の変化
  • 雑誌名: 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 巻: 88 ページ: 693-698
  • 査読あり
• [雑誌論文] Clinical characteristics of a Japanese family with hearing loss accompanied by compound heterozygous mutations in LOXHD1 (2016)
  • 著者名/発表者名: Minami S, Mutai H, Namba M, Sakamoto H, Matsunaga T
  • 雑誌名: Auris Nasus Larynx 巻: S0385-8146 号: 6 ページ: 30065-7
  • DOI: 10.1016/j.anl.2016.02.010
  • NAID: 130005773901
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Auditory resting-state functional connectivity in tinnitus and modulation with transcranial direct current stimulation (2015)
  • 著者名/発表者名: Minami, S. B. Oishi, N. Watabe, T. Uno, K. Kaga, K. Ogawa, K.
  • 雑誌名: Acta Otolaryngol 巻: 135 号: 12 ページ: 1286-92
  • DOI: 10.3109/00016489.2015.1068952
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 【ストレスと耳鼻咽喉科・頭頸部外科】 ストレスと難聴 (2015)
  • 著者名/発表者名: 南 修司郎
  • 雑誌名: JOHNS 巻: 31 ページ: 297-300
• [雑誌論文] 聴力障害と脳機能 (2014)
  • 著者名/発表者名: 南 修司郎
  • 雑誌名: 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 巻: 86 ページ: 26-30
  • 査読あり
• [雑誌論文] Secondary, profound, sensorineural hearing loss after recovery from haemolytic uraemic syndrome due to enterohaemorrhagic Escherichia coli, and subsequent cochlear implantation, in two Japanese children (2013)
  • 著者名/発表者名: Minami, S. B. Takegoshi, H. Shinjo, Y. Kaga, K.
  • 雑誌名: J Laryngol Otol 巻: 127 号: 3 ページ: 306-310
  • DOI: 10.1017/s0022215113000145
  • 査読あり
• [雑誌論文] GJB2-associated hearing loss undetected by hearing screening of newborns (2013)
  • 著者名/発表者名: Shujiro B Minami, Hideki Mutai, Atsuko Nakano, Yukiko Arimoto, Hidenobu Taiji, Noriko Morimoto, Hideaki Sakata, Nodoka Adachi, Sawako Masuda, Hirokazu Sakamoto, Haruo Yoshida, Fujinobu Tanaka, Tomoko Sugiuchi, Kimitaka Kaga, Tatsuo Matsunaga
  • 雑誌名: GENE 巻: 532 号: 1 ページ: 41-45
  • DOI: 10.1016/j.gene.2013.08.094
  • 査読あり
• [学会発表] 耳鳴のみを主訴とする症例に対する補聴器による音響療法の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 加藤 秀敏, 南 修司郎, 山本 修子, 細谷 誠, 利國 桂太郎, 松永 達雄, 加我 君孝
  • 学会等名: 第61回日本聴覚医学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 盛岡
  • 年月日: 2016-10-20
• [学会発表] 聴覚障害の画像診断と聴覚機能検査 難聴性と無難聴性耳鳴の安静時fMRI機能的結合の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 南 修司郎, 大石 直樹, 小川 郁
  • 学会等名: 第61回日本聴覚医学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 盛岡
  • 年月日: 2016-10-20
• [学会発表] Auditory neuropathy spectrum disorder3児の人工内耳EABR波形の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 南 修司郎, 山本 修子, 細谷 誠, 松永 達雄, 加我 君孝
  • 学会等名: 第26回日本耳科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 長野
  • 年月日: 2016-10-06
• [学会発表] 耳鳴患者に対する抗うつ薬治療による脳機能変化 functional MRIを用いて (2016)
  • 著者名/発表者名: 和佐野 浩一郎, 南 修司郎, 富里 周太, 山本 さゆり, 川崎 泰士, 小川 郁
  • 学会等名: 第117回日本耳鼻咽喉科学会通常総会・学術講演会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2016-05-19
• [学会発表] 東京医療センターの難聴・耳鳴診療 ～聴脳トレーニングで適合させる補聴器～ (2015)
  • 著者名/発表者名: 南修司郎
  • 学会等名: 目黒区耳鼻咽喉科部会学術講演会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-12-03
  • 招待講演
• [学会発表] 蝸牛無形成疑い症例に対する人工内耳手術適応についての考察 (2015)
  • 著者名/発表者名: 南 修司郎, 竹腰 英樹, 加我 君孝
  • 学会等名: 第25回日本耳科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 長崎
  • 年月日: 2015-10-10
• [学会発表] Evaluation of Cochlear Nerve Deficiency (CND) (2015)
  • 著者名/発表者名: Shujiro Minami
  • 学会等名: The 30th Politzer Society Meeting
  • 発表場所: Niigata
  • 年月日: 2015-07-03
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] Microbiome in normal middle ear and chronic otitis media (2015)
  • 著者名/発表者名: Shujiro B. Minami, Hideki Mutai, Arai Horii, Koichiro Wasano, Motoyasu Katsura, Fujinobu Tanaka, Tetsuya Takiguchi, Naoki Oishi, Masato Fujii, Kimitaka Kaga
  • 学会等名: 10th Asia Pacific Symposium on Cochlear Implant
  • 発表場所: 中国 北京
  • 年月日: 2015-05-01
  • 国際学会
• [学会発表] Multimodality evaluation and treatment of tinnitus (2014)
  • 著者名/発表者名: Shujiro B. Minami
  • 学会等名: 8th International TRI Tinnitus Conference
  • 発表場所: Auckland, New Zealand
  • 招待講演
• [学会発表] 安静時fMRIを用いた耳鳴患者のfunctional connectivity解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 南 修司郎、大石 直樹, 渡部 高久, 神崎 晶, 新田 清一, 小川 郁
  • 学会等名: 第114回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 札幌
• [学会発表] 耳鳴に対する経頭蓋直流電気刺激と安静時fMRI機能的結合による評価 (2013)
  • 著者名/発表者名: 南 修司郎、大石直樹 渡部高久 加我君孝 小川郁
  • 学会等名: 第23回日本耳科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 宮崎
• [図書] Cochlear Implantation in Children with Inner Ear Malformation and Cochlear Nerve Deficiency Part of the series Modern Otology and Neurotology (2016)
  • 著者名/発表者名: Shujiro Minami, Kimitaka Kaga
  • 総ページ数: 169
  • 出版者: Springer Singapore
• [図書] 新生児、幼少児の難聴 遺伝子診断から人工内耳手術，療育・教育まで (2014)
  • 著者名/発表者名: 南修司郎、加我君孝
  • 総ページ数: 164
  • 出版者: 診断と治療社