研究課題/領域番号 |
25463005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴・理工系歯学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
神野 洋平 九州大学, 歯学研究科(研究院), 学術研究員 (40507779)
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研究分担者 |
熱田 生 九州大学, 大学病院, 助教 (30423487)
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50195872)
鮎川 保則 九州大学, 大学病院, 講師 (50304697)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 骨増生 / 生体分解性高分子化合物 / スタチン / 骨補填材料 |
研究概要 |
リン酸カルシウム系骨補填材料(CaP)は海綿骨様の気孔を付与すると強度が低下し、操作性も低下する。優れた骨伝導能を有するが、骨誘導能は有しない。問題を解決するために、生分解性高分子化合物に着目し、リン酸カルシウムと複合化することにより両者の長所を兼ね備えた材料を開発することとした。さらに、骨誘導能を有するstatin系薬剤を封入し、骨誘導能を有する骨補填材料としての可能性を検討することとした。 本研究では、生分解性高分子化合物poly-l-lactic acid(PLLA)およびpolycaprolactone(PCL)を採用した。まず、スポンジ状に成形した材料の生体親和性の検討、既存の骨補填材料との比較を行った。その結果、材料内部および周囲には新生骨形成は認められなかったが、既存の骨補填材料と同様に良好な生体内親和性を示した。特にPLLA群では気孔内部にまで細胞が侵入していた。 PLLAにβ-TCPあるいはHAのマイクロ粒子を封入した試料を作製した。ラット頭蓋骨・脛骨に骨欠損を作製し、欠損部に試料を填塞した。PLLA-CaP複合体は、頭蓋骨モデルで、気孔内により多くの細胞の侵入が認められ、脛骨では内部に新生骨が確認された。 さらに、同複合体のドラッグデリバリーシステム(DDS)としての可能性を検討するべく、fluvastatin含有PLLA-CaP複合体を作製し、脛骨に作成した骨欠損部に填塞した。その後、チタン棒を埋入し、周囲の新生骨についても評価した。その結果、fluvastatinを含有した群において、骨新生を促進、インプラント周囲への多くの骨新生が確認できた。 本研究で作製したfluvastatin含有PLLA-CaP複合体は骨誘導性のDDS機能を有する骨補填材料であり、インプラント埋入時におけるオッセオインテグレーションの一助になりうることが示唆された。
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