研究課題/領域番号 |
25463279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
春名 一人 福岡歯科大学, 歯学部, その他 (40611463)
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研究分担者 |
廣藤 卓雄 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10189897)
谷口 奈央 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (60372885)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 口臭 / S-PRG / バイオフィルム |
研究概要 |
S-PRGフィラーを含む歯科材料は多種類のイオンを放出し、近接した歯質の石灰化促進や抗菌性などの効果を発揮するとの研究報告がある。我々はこれまでにS-PRG溶出液を利用したin vitro実験で、S-PRG溶出液に齲蝕原因菌の付着、歯周病原細菌の酵素活性や共凝集に対する阻害作用があることを報告した。本研究では口腔バイオフィルムに対するS-PRG溶出液の阻害作用を唾液中の細菌を利用したin vitroバイオフィルムモデルを用いて検討した。また洗口実験と舌清掃実験を実施しS-PRG溶出液が口臭に及ぼす阻害作用を臨床的に評価した。阻止円実験では好気的・嫌気的いずれの条件においてもS-PRG溶出液は阻止円を作らず、強力な殺菌能を持たないことがわかった。希釈S-PRG溶出液と唾液を24 h反応後の生菌数は、60%S-PRG溶出液を除いて0%に比較して減少し、90%は0%に対して統計学的有意差を示した。バイオフィルム形成はS-PRG濃度依存的に抑制され20%以上で0%に比較して有意に低い値であった。成熟バイオフィルムに対しては60%S-PRG以上で有意な阻害作用が認められた。S-PRG溶出液による洗口は水洗口に比較して有意なVSC減少をもたらし、その効果は30分間持続した。また洗口後の排出液を比較したところ水に比べてS-PRG溶出液に多くの沈殿物がみられ、含まれる細菌数も多かった。S-PRG溶出液を用いた舌清掃は水による舌清掃よりも細菌除去率が優れており、S-PRG溶出液を用いた20回の舌清掃はベースラインに比較して有意な舌表面の菌数減少を認めた。S-PRG溶出液による洗口や舌清掃は細菌の付着、酵素活性、共凝集、バイオフィルムの阻害作用など、多様な機能によって口臭のコントロールに寄与すると考えられる。
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