アスファルトは接着剤・防水剤として縄文遺跡から出土する。遺跡出土アスファルト、天然で産出するアスファルトおよび天然の原油を加熱して生成したアスファルトを石油根源岩評価法、具体的には元素組成・マセラル組成・反射率により分析した。個別の分析法の結果は試料の地理的分布と関連性がない。天然および原油由来のアスファルトの分析結果をクラスター分析にかけると、3つのクラスターに分類された。個々の遺跡出土アスファルトの値を加えてクラスター分析した結果、同じ遺跡から出土するアスファルトは同一のクラスターに分類され、天然アスファルトとその産出地に近い遺跡出土アスファルトは同じクラスターに分類されることが判明した。
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