研究課題/領域番号 |
25620047
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小江 誠司 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60290904)
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研究分担者 |
松本 崇弘 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90570987)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2013年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | バイオミメティクス / 水素 / 酸素 / 酵素 |
研究実績の概要 |
水素燃料電池は、エネルギー効率が高いことや発電中の副生成物が水のみであることから、クリーンな発電システムとして実用化への期待度が高い。しかし、従来の水素燃料電池の電極触媒に使用されている白金は枯渇資源であり、その代替触媒の開発が必要とされている。これまで多くの研究機関が白金代替触媒の開発を目指してきたが、未だ実用的な触媒は開発されていない。天然には、ヒドロゲナーゼと呼ばれる水素活性化酵素が、容易に水素から電子を取り出すことがかねてより知られていた。この酵素は、燃料電池のアノード(水素極)触媒と同じ働きをしており、単位分子あたりでは白金の水素酸化能を超えているが、酸素や熱に対する不安定性から、実際の燃料電池の電極触媒としての利用はできなかった。我々は、自然には酸素や熱に安定な未知のヒドロゲナーゼが存在すると考え、種々多様な土壌を採掘し、新しいヒドロゲナーゼの探索を行った。その中から、過酷な環境に耐性のあるヒドロゲナーゼをふるい分け、最終的に精製したヒドロゲナーゼをS-77と命名した。このヒドロゲナーゼS-77をアノード触媒として半電池での触媒活性測定を行うと、単位重さあたりの活性は、白金に比べて637倍であった。実際に、水素燃料電池を作製し、水素と酸素を供給して燃料電池評価実験を行うと、白金燃料電池に比較して1.8倍の最大電力密度を示した。また、インピーダンス測定では白金よりも低い抵抗値を示した。 本年度は、新たに探索、精製したヒドロゲナーゼS-77から作成した酵素電極を用いて、白金を凌駕する燃料電池の開発に成功した(Angew. Chem. Int. Ed. 2014, 53, 8895-8898、表紙に採択、プレスリリース2014年6月4日「燃料電池の白金触媒を超える水素酵素「S-77」電極の開発に成功(白金の637倍の活性)」)。
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