研究成果の概要 |
昆虫のような小さな翼に作用する空気力は非常に微小であることから、レイノルズ数が10,000以下の翼の空力特性に関する実験データはほとんど得られていない。そこで、この小さな翼の空力特性を得るための専用の低圧風洞装置を開発した。その結果、レイノルズ数が1000~10,000の翼に作用する空力係数が精度よく測定できるようになった。そのため、本風洞を用いてさまざまな翼の空力特性について実験を試みたが、特にコガネムシの鞘翅に見られる大きなキャンバの円弧薄翼の空力特性で興味ある結果が得られた。このような小さな翼の空力データは、小型の冷却ファンや昆虫サイズの超小型航空機の翼の開発に役立つと考えられる。
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