高次クロマチン構造変換を介した新たな先天性内分泌疾患の解明

• 研究課題/領域番号: 25670440
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 内分泌学
• 研究機関: 福井大学
• 研究代表者: 宮本 薫 福井大学, 医学部, 教授 (30125877)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円); 2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2013年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
• キーワード: クロマチン構造変換 / 転写制御 / GSTA / 3Cアッセイ / SF-1 / 3Cｱｯｾｲ / グルタチオンＳトランスフェラーゼ / クロマチン構造変化 / 細胞分化 / ステロイドホルモン合成

研究成果の概要

転写因子SF-1の新たな標的遺伝子GST-Aファミリーの転写調節機構を3C assayなどの高次クロマチン構造解析により明らかにし、すべてのGST-Aファミリー（GSTA1~A4）遺伝子が高次クロマチン構造変換を通してSF-1依存的に転写調節されていることが明らかになった。これはクラスターとして存在するGST-Aファミリー遺伝子が高次クロマチン構造変換を介して共通に転写制御されていることを示している。またGSTA1およびGSTA3はステロイドホルモンイソメラーゼとして働くことから、高次クロマチン構造変換の異常を介した先天性ステロイドホルモン産生異常症の原因となる可能性が示された。

研究成果

• [雑誌論文] Identification of novel steroidogenic factor 1 (SF-1)-target genes and components of the SF-1 nuclear complex (2015)
  • 著者名/発表者名: Mizutani, T., Kawabe, S., Ishikane, S., Imamichi, Y., Umezawa, A., Miyamoto, K.
  • 雑誌名: Molecular and Cellular Endocrinology 巻: 408 ページ: 133-137
  • DOI: 10.1016/j.mce.2014.11.019
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Differentiation of mesenchymal stem cells into gonad and adrenal steroidogenic cells (2014)
  • 著者名/発表者名: Yazawa, T., Imamichi, Y., Miyamoto, K. Umezawa, A., Taniguchi, T.
  • 雑誌名: World J. Stem Cells 巻: 6（2） 号: 2 ページ: 203-212
  • DOI: 10.4252/wjsc.v6.i2.203
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] ES/iPS細胞からステロイドホルモン産生細胞への分化 (2014)
  • 著者名/発表者名: 矢澤隆志, 今道力敬, 梅澤明弘, 宮本 薫
  • 雑誌名: 産科と婦人科 巻: 81(3) ページ: 351-356
• [雑誌論文] C/EBPβ (CCAAT/enhancer-binding protein β ) mediates progesterone production through transcriptional regulation in co-operation with SF-1 (steroidogenic factor-1 ) (2014)
  • 著者名/発表者名: Mizutani, T., Ju, Y., Imamichi, Y., Osaki, T., Yazawa, T., Kawabe, S., Ishikane, S., Matsumura, T., Kanno, M., Kamiki, Y., Kimura, K., Minamino, N., Miyamoto, K.
  • 雑誌名: Biochem. J. 巻: 460 号: 3 ページ: 459-471
  • DOI: 10.1042/bj20131522
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Sex-determining region Y-box 2 and GA-binding proteins regulate the transcription of liver receptor homolog-1 in early embryonic cells. (2014)
  • 著者名/発表者名: Kanno M, Yazawa T, Kawabe S, Imamichi Y, Usami Y, Ju Y, Matsumura T, Mizutani T, Fujieda S, Miyamoto K.
  • 雑誌名: Biochim Biophys Acta. 巻: 1839 号: 5 ページ: 406-14
  • DOI: 10.1016/j.bbagrm.2014.03.016
  • 査読あり
• [雑誌論文] Transcriptional regulation of human ferredoxin reductase through an intronic enhancer in steroidogenic cells. (2014)
  • 著者名/発表者名: Imamichi Y, Mizutani T, Ju Y, Matsumura T, Kawabe S, Kanno M, Yazawa T, Miyamoto K.
  • 雑誌名: Biochim Biophys Acta. 巻: 1839 号: 1 ページ: 33-42
  • DOI: 10.1016/j.bbagrm.2013.11.005
  • 査読あり
• [雑誌論文] Dysregulation of ovarian follicular development in female rat: LH decreases FSH sensitivity during preantral-early antral transition. (2013)
  • 著者名/発表者名: Orisaka M, Hattori K, Fukuda S, Mizutani T, Miyamoto K, Sato T, Tsang BK, Kotsuji F, Yoshida Y.
  • 雑誌名: Endocrinology 巻: 154 号: 8 ページ: 2870-2880
  • DOI: 10.1210/en.2012-2173
  • 査読あり
• [雑誌論文] Human glutathione S-transferase A (GSTA) family genes are regulated by steroidogenic factor 1 (SF-1) and are involved in steroidogenesis. (2013)
  • 著者名/発表者名: Matsumura T, Imamichi Y, Mizutani T, Ju Y, Yazawa T, Kawabe S, Kanno M, Ayabe T, Katsumata N, Fukami M, Inatani M, Akagi Y, Umezawa A, Ogata T, Miyamoto K
  • 雑誌名: FASEB J 巻: 27 号: 8 ページ: 3198-3208
  • DOI: 10.1096/fj.12-222745
  • 査読あり
• [学会発表] 心房性ナトリウム利尿ペプチドのアンジオテンシンIIによるメラノーマ血行性肺転移増悪化に対する抑制作用 (2015)
  • 著者名/発表者名: 石兼 真, 水谷哲也, 細田洋司, 徳留 健, 野尻 崇, 三浦浩一, 木村 亨, 秋武義治, 河邉真也, 今道力敬, 宮里幹也, 寒川賢治, 宮本 薫
  • 学会等名: 日本薬学会 第135年会
  • 発表場所: 兵庫医療大学（神戸市中央区）
  • 年月日: 2015-03-25 – 2015-03-28
• [学会発表] 心房性ナトリウム利尿ペプチドはアンジオテンシンIIにより増悪するメラノーマ血行性肺転移を抑制する (2015)
  • 著者名/発表者名: 石兼 真, 水谷哲也, 細田洋司, 徳留 健, 野尻 崇, 三浦浩一, 木村 亨, 秋武義治, 河邉真也, 今道力敬, 宮里幹也, 寒川賢治, 宮本 薫
  • 学会等名: 第88回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場（名古屋市熱田区）
  • 年月日: 2015-03-18 – 2015-03-20
• [学会発表] SF-1による新たな転写調節メカニズム (2015)
  • 著者名/発表者名: 水谷哲也, 宮本 薫
  • 学会等名: 第19回日本生殖内分泌学会学術集会
  • 発表場所: 千里ライフサイエンスセンター（大阪府豊中市）
  • 年月日: 2015-01-10
  • 招待講演
• [学会発表] 11-ケトテストステロンはエストロゲン変換を受けないアンドロゲンとして機能する (2015)
  • 著者名/発表者名: 今道力敬, 矢澤隆志, 河邉真也, 石兼 真, 向井邦晃, 折坂 誠, 水谷哲也, 宮本 薫
  • 学会等名: 第19回日本生殖内分泌学会学術集会
  • 発表場所: 千里ライフサイエンスセンター（大阪府豊中市）
  • 年月日: 2015-01-10
• [学会発表] SF-1とC/EBPβによるステロイドホルモン産生調節機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 水谷哲也、河邉真也、石兼 真、今道力敬、宮本 薫
  • 学会等名: 平成26年度日本動物学会中部支部大会
  • 発表場所: のと勤労プラザ（石川県鳳珠郡）
  • 年月日: 2014-11-22 – 2014-11-24
• [学会発表] ヒト子宮肉腫の肺転移モデルマウスの確立 (2014)
  • 著者名/発表者名: 河邉真也, 水谷哲也, 石兼 真, 宮本 薫, 吉田好雄
  • 学会等名: 第73回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（横浜市西区）
  • 年月日: 2014-09-25 – 2014-09-27
• [学会発表] ANPは血管内皮細胞における癌細胞の接着制御を介してアンジオテンシンII誘発メラノーマ肺転移を抑制する (2014)
  • 著者名/発表者名: 石兼 真, 水谷哲也, 河邉真也, 宮本 薫
  • 学会等名: 第73回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（横浜市西区）
  • 年月日: 2014-09-25 – 2014-09-27
• [学会発表] ライディッヒ細胞におけるプロスタグランジン産生とCox-2の発現制御機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 矢澤隆志、今道力敬, 宮本 薫, 谷口隆信
  • 学会等名: 日本動物学会第85回仙台大会2014
  • 発表場所: 東北大学（仙台市）
  • 年月日: 2014-09-11 – 2014-09-13
• [学会発表] Atrial natriuretic peptide attenuates pulmonary metastasis enhanced by angiotensin II through regulation of tumor-cell adhesion to vascular endothelial cells (2014)
  • 著者名/発表者名: Ishikane, S., Mizutani, T., Hosoda, H., Tokudome, T., Nojiri, T., Kimura, T., Miura, K., Kawabe, S., Imamichi, Y., Miyazato, M., Kangawa, K., Miyamoto, K.
  • 学会等名: The Conference on Bioactive Peptides for Cell-Cell Communication 2014.
  • 発表場所: ホテルグランディア京都（京都市下京区）
  • 年月日: 2014-09-10 – 2014-09-12
• [学会発表] 初期胚特異的なLRH-1の転写調節機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 矢澤隆志, 菅野真史, 今道力敬, 宮本 薫, 谷口隆信
  • 学会等名: 第51回日本生化学会北海道支部例会
  • 発表場所: 北海道大学百年記念会館(札幌市）
  • 年月日: 2014-07-18
• [学会発表] C/EBPβによるCYP11A1の新たな転写調節機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 水谷哲也, 今道力敬, 河邉真也, 石兼 真, 宮本 薫
  • 学会等名: 第32回内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 冨士レークホテル（山梨県南都留郡）
  • 年月日: 2014-07-10 – 2014-07-12
• [学会発表] ライディッヒ細胞におけるCox-2の発現調節とプロスタグランジン産生 (2014)
  • 著者名/発表者名: 矢澤隆志, 宮本 薫, 梅澤明弘, 谷口隆信
  • 学会等名: 第32回内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 冨士レークホテル（山梨県南都留郡）
  • 年月日: 2014-07-10 – 2014-07-12
• [学会発表] Steroidogenic Factor 1 (SF-1) and C/EBPβ cooperatively regulate progesterone production (2014)
  • 著者名/発表者名: Mizutani, T., Imamichi, Y., Kawabe, S., Ishikane, S., Osaki, T., Minamino, N., Miyamoto, K.
  • 学会等名: 16th International Congress of Endocrinology. The Endocrine Society's 96th Annual Meeting & EXPO 2014
  • 発表場所: McCormic Place（米国・シカゴ）
  • 年月日: 2014-06-21 – 2014-06-24
• [学会発表] SF-1 dependent regulation of GSTA family genes and their implication for adrenocortical function (2014)
  • 著者名/発表者名: Mizutani, T., Miyamoto, K.
  • 学会等名: The XVIth Conference on the Adrenal Cortex
  • 発表場所: Hilton-Magnificent Mile（米国・シカゴ）
  • 年月日: 2014-06-17 – 2014-06-20
  • 招待講演
• [学会発表] SF-1複合体構成因子の同定とプロゲステロン産生に対する役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 水谷哲也, 今道力敬, 河邉真也, 尾崎 司, 南野直人, 宮本 薫
  • 学会等名: 第87回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 福岡国際会議場（福岡市博多区）
  • 年月日: 2014-04-24 – 2014-04-26
• [学会発表] ヒト生殖腺におけるHSD11B2の役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 今道力敬, 矢澤隆志, 河邉真也, 向井邦晃, 折坂 誠, 水谷哲也, 宮本 薫
  • 学会等名: 第87回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 福岡国際会議場（福岡市博多区）
  • 年月日: 2014-04-24 – 2014-04-26
• [学会発表] 精巣におけるCox-2の発現調節機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 矢澤隆志, 宮本 薫, 谷口隆信
  • 学会等名: 第87回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 福岡国際会議場（福岡市博多区）
  • 年月日: 2014-04-24 – 2014-04-26
• [学会発表] GSTAファミリーのクロマチン構造の変化を介した転写制御とステロイド産生に対する役割. (2013)
  • 著者名/発表者名: 水谷哲也
  • 学会等名: 第86回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 仙台（仙台国際センター）
  • 招待講演
• [学会発表] 卵巣顆粒膜細胞におけるアンドロゲンによるCox-2の発現制御機構. (2013)
  • 著者名/発表者名: 矢澤隆志
  • 学会等名: 第86回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 仙台（仙台国際センター）
• [学会発表] 卵巣顆粒膜細胞におけるLRH-1のプロモーター解析. (2013)
  • 著者名/発表者名: 河邉真也
  • 学会等名: 第86回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 仙台（仙台国際センター）
• [学会発表] ステロイドホルモン産生細胞におけるAlpha class GSTの転写制御. (2013)
  • 著者名/発表者名: 松村健大
  • 学会等名: 第86回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 仙台（仙台国際センター）
• [学会発表] 卵巣顆粒膜細胞におけるFDX1遺伝子の転写制御. (2013)
  • 著者名/発表者名: 今道力敬
  • 学会等名: 第86回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 仙台（仙台国際センター）
• [学会発表] SF-1による Glutathione S-transferase(GST)A familyの転写制御機構. (2013)
  • 著者名/発表者名: 水谷哲也
  • 学会等名: 第31回内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 由布市（ゆふいん山水館）
• [学会発表] 幹細胞からの副腎・生殖腺のステロイドホルモン産生細胞の作製. (2013)
  • 著者名/発表者名: 矢澤隆志
  • 学会等名: 第31回内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 由布市（ゆふいん山水館）
• [学会発表] 卵巣顆粒膜細胞におけるSF-1/LRH-1経路を介した転写制御機構. (2013)
  • 著者名/発表者名: 河邉真也
  • 学会等名: 第31回内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 由布市（ゆふいん山水館）
• [学会発表] Ferredoxin 1 の性腺特異的転写制御機構. (2013)
  • 著者名/発表者名: 今道力敬
  • 学会等名: 第31回内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 由布市（ゆふいん山水館）
• [学会発表] 新たなステロイド代謝酵素GSTAファミリーの転写調節機構. (2013)
  • 著者名/発表者名: 水谷哲也
  • 学会等名: 第17回日本心血管内分泌代謝学会学術総会
  • 発表場所: 千里（千里ライフサイエンスセンター）
• [学会発表] SF-1複合体構成因子C/EBPβのプロゲステロン産生に対する役割. (2013)
  • 著者名/発表者名: 水谷哲也
  • 学会等名: 第18回日本生殖内分泌学会学術集会
  • 発表場所: 東京（シェーンバッハ・サボー）
• [学会発表] ヒト生殖腺における新たなアンドロゲン代謝機構. (2013)
  • 著者名/発表者名: 今道力敬
  • 学会等名: 第18回日本生殖内分泌学会学術集会
  • 発表場所: 東京（シェーンバッハ・サボー）
• [学会発表] ステロイドホルモン産生細胞におけるGSTAファミリーの転写制御と機能. (2013)
  • 著者名/発表者名: 松村健大
  • 学会等名: 第18回日本生殖内分泌学会学術集会
  • 発表場所: 東京（シェーンバッハ・サボー）
• [学会発表] 卵巣・顆粒膜細胞におけるARによるCox-2の発現調節機構. (2013)
  • 著者名/発表者名: 矢澤隆志
  • 学会等名: 第18回日本生殖内分泌学会学術集会
  • 発表場所: 東京（シェーンバッハ・サボー）
• [産業財産権] 子宮肉腫転移モデル (2014)
  • 発明者名: 吉田好雄、河邉真也、水谷哲也、宮本 薫、石兼 真、清野 泰
  • 権利者名: 国立大学法人 福井大学
  • 産業財産権種類: 特許
  • 産業財産権番号: 2014-149007
  • 出願年月日: 2014-07-22
• [産業財産権] 卵子の受精可能性の検査のためのバイオマーカーおよびそれを用いた判定 (2013)
  • 発明者名: 宮本薫、水谷哲也、折坂誠、田中憲次、李良子、野中大輔、麻田恭一
  • 権利者名: 宮本薫、水谷哲也、折坂誠、田中憲次、李良子、野中大輔、麻田恭一
  • 産業財産権種類: 特許
  • 産業財産権番号: 2013-156672
  • 出願年月日: 2013-07-29