研究課題/領域番号 |
25670725
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
天野 史郎 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80193027)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2013年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | glutathione peroxidase / 抗酸化酵素 / 酸化ストレス / 眼表面 / 角膜 |
研究概要 |
(目的)眼表面疾患に活性酸素が関与することが知られている。活性酸素は細胞膜の脂質を酸化させ、過酸化脂質を生じさせる。過酸化脂質は有害な物質であり、様々な細胞においてその障害性が確認されている。Glutathione peroxidase 4(GPx4)は活性酸素により生じた過酸化脂質を直接還元できる細胞内の主要な抗酸化酵素である。本研究では、角膜上皮及び内皮細胞におけるGPx4の役割について検討した。 (方法)不死化した角膜上皮細胞株および角膜内皮細胞株を培養し、GPx4に対するsiRNAを導入した。細胞障害に対するGPx4ノックダウンの影響をLDH活性及びAnnexinV染色により評価した。脂質の酸化は4-HNEの免疫染色により確認した。また、過酸化水素を培養液に添加し、酸化ストレスが起こす細胞障害に対するGPx4ノックダウンの影響についても検討した。またGPx4のプラスミドを各細胞に導入し、GPx4を過剰発現させ、細胞障害への影響を検討した。 (結果)GPx4ノックダウン細胞はControl細胞に比べLDH活性及びAnnexinV 陽性細胞率が有意に高い値を示した。また、GPx4のノックダウンにより4-HNEの増加が認められた。さらに、GPx4のノックダウンは過酸化水素により引き起こされる細胞障害を増強させた。GPx4の過剰発現は過酸化水素による細胞傷害を有意に減少させた。 (結論)GPx4は角膜上皮細胞及び角膜内皮細胞における恒常性維持に必要な酵素であり、また過酸化水素等により引き起こされる酸化ストレス性の角膜障害に対し防御的役割を果たすことが示唆された。
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