力学・熱複合刺激による腱由来細胞炎症反応におけるギャップ結合シグナル伝達の寄与

• 研究課題/領域番号: 25702022
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 一部基金
• 研究分野: 生体医工学・生体材料学
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 前田 英次郎 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20581614)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 26,650千円 (直接経費: 20,500千円、間接経費: 6,150千円); 2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2014年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円); 2013年度: 22,360千円 (直接経費: 17,200千円、間接経費: 5,160千円)
• キーワード: 腱 / 炎症 / ギャップ結合 / 温度 / 拡散係数 / 物質輸送 / バイオメカニクス / 細胞間情報伝達 / 腱細胞 / 力学刺激 / 熱刺激 / 腱炎 / FLIP / メカノバイオロジー / ギャップジャンクション

研究成果の概要

過負荷が腱組織に繰り返し作用すると，組織温度は43度まで上昇する．この高温状態が腱細胞機能に変化を及ぼし炎症反応に繋がると考え，その過程におけるギャップ結合シグナル伝達（GJIC）の役割を明らかにすることを目的とした．43度30分間の温熱刺激によって腱細胞の炎症応答関連遺伝子の発現が上昇したがGJICには影響は見られなかった．GJICを阻害するとこれらの応答が更に亢進したことから，GJICの存在は抗炎症作用があることが明らかになった．また，引張りひずみ刺激に対して振幅に応じた応答を示し，生理的刺激ではGJICが安定的に増強された一方で非生理的刺激によってGJICは不安定になることがわかった．

研究成果

• [雑誌論文] Mechano-regulation of gap junction communications between tendon cells is dependent on the magnitude of tensile strain (2015)
  • 著者名/発表者名: Eijiro Maeda and Toshiro Ohashi
  • 雑誌名: Biochemical and Biophysical Research Communications 巻: 465 号: 2 ページ: 281-286
  • DOI: 10.1016/j.bbrc.2015.08.021
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] 腱細胞への温熱刺激による炎症性応答における細胞間物質輸送の寄与 (2016)
  • 著者名/発表者名: 前田英次郎，田代真啓，大橋俊朗
  • 学会等名: 第28回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 東京工業大学（東京都目黒区）
  • 年月日: 2016-01-09
• [学会発表] 引張り負荷下の腱細胞間ギャップ結合コミュニケーションの経時変化の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 片海丞，前田英次郎，大橋俊朗
  • 学会等名: 第28回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 東京工業大学（東京都目黒区）
  • 年月日: 2016-01-09
• [学会発表] Cyclic tensile strain regulates gap junction intercellular communication between tenocytes in vitro in a strain magnitude-dependent manner (2015)
  • 著者名/発表者名: Hai Cheng Pian, Naoya Kurihara, Eijiro Maeda, Toshiro Ohashi
  • 学会等名: The 8th Asian-Pacific Conference on Biomechanics
  • 発表場所: 北海道大学（札幌市）
  • 年月日: 2015-09-17 – 2015-09-19
• [学会発表] Cyclic tensile strain regulates gap junction intercellular communication between tenocytes in vitro in a strain magnitude-dependent manner (2015)
  • 著者名/発表者名: H.C. Pian, N. Kurihara, E. Maeda, T. Ohashi
  • 学会等名: 8th Asian Pacific Conference on Biomechanics
  • 発表場所: 北海道大学（北海道札幌市）
  • 年月日: 2015-09-16
  • 国際学会
• [学会発表] Temperature rise causes upregulation of tenocyte catabolism and enhances gap junctional intercellular communications (2015)
  • 著者名/発表者名: Masataka Tashiro, Eijiro Maeda, Toshiro Ohashi
  • 学会等名: Summer Biomechanics, Bioengineering and Biotransport Conference
  • 発表場所: Snowbird Resort, Utah, USA
  • 年月日: 2015-06-17 – 2015-06-20
• [学会発表] Temperature rise causes upregulation of tenocyte catabolism and enhances gap junctional intercellular communications (2015)
  • 著者名/発表者名: M. Tashiro, E. Maeda, T. Ohashi,
  • 学会等名: 2015 Summer Biomechanics, Bioengineering and Biotransport Conference
  • 発表場所: スノーバード（アメリカ）
  • 年月日: 2015-06-17
  • 国際学会
• [学会発表] 高温環境での腱細胞異化作用と細胞間情報伝達の変化 (2015)
  • 著者名/発表者名: 田代真啓，前田英次郎，大橋俊朗
  • 学会等名: 第38回バイオレオロジー学会年会
  • 発表場所: 国際学術センター（東京都千代田区）
  • 年月日: 2015-06-06 – 2015-06-07
• [学会発表] Evaluation of intercellular diffusivity of hyperthermia-exposed tenocytes by using FLIP experiment (2015)
  • 著者名/発表者名: Toshiro Ohashi, Masataka Tashiro, Eijiro Maeda
  • 学会等名: 第54回日本生体医工学会大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場（名古屋市）
  • 年月日: 2015-05-07 – 2015-05-09
• [学会発表] 高温環境が腱細胞の異化作用および細胞間物質輸送に与える影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 田代真啓，前田英次郎，大橋俊朗
  • 学会等名: 第27回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 朱鷺メッセ（新潟市）
  • 年月日: 2015-01-09 – 2015-01-10
• [学会発表] 高温環境が腱細胞に及ぼす影響の検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田代真啓，前田英次郎，大橋俊朗
  • 学会等名: LIFE2014 （生活生命支援医療福祉工学系学会連合大会2014）
  • 発表場所: ルスツリゾート（留寿都市）
  • 年月日: 2014-09-24 – 2014-09-26
• [学会発表] FLIP法を用いた腱細胞間シグナル伝達に及ぼす力学負荷の影響 (2014)
  • 著者名/発表者名: 前田英次郎，大橋俊朗
  • 学会等名: 日本機械学会2014年度年次大会
  • 発表場所: 東京電機大学（東京都足立区）
  • 年月日: 2014-09-07 – 2014-09-10
• [学会発表] Effect of Hyperthermia on Tenocyte Physiological Function (2014)
  • 著者名/発表者名: Masataka Tashiro, Eijiro Maeda, Toshiro Ohashi
  • 学会等名: International Scientific Tendinopathy Symposium
  • 発表場所: University of Oxford, Oxford, UK
  • 年月日: 2014-09-05 – 2014-09-06
• [学会発表] Evaluation of intra- and inter-cellular diffusivity in tenocytes cultured in row subjected to application of mechanical stretching (2014)
  • 著者名/発表者名: Eijiro Maeda, Toshiro Ohashi
  • 学会等名: The Fourth Japan-Switzerland Workshop on Biomechanics
  • 発表場所: 志摩観光ホテル（志摩市）
  • 年月日: 2014-09-01 – 2014-09-04
• [学会発表] FLIP法を用いた細胞内・細胞間物質輸送現象の評価 (2014)
  • 著者名/発表者名: 前田英次郎，大橋俊朗
  • 学会等名: 第42回可視化情報シンポジウム
  • 発表場所: 工学院大学（東京都新宿区）
  • 年月日: 2014-07-21 – 2014-07-22
  • 招待講演
• [学会発表] Evaluation of intra- and inter-cellular diffusivity in tenocytes cultured in row subjected to application of mechanical stretching (2014)
  • 著者名/発表者名: Eijiro Maeda, Toshiro Ohashi
  • 学会等名: International Symposium on Mechanobiology 2014
  • 発表場所: 岡山大学（岡山市）
  • 年月日: 2014-05-20 – 2015-05-23
• [学会発表] FLIP法を用いた腱細胞間シグナル伝達に及ぼす力学負荷の影響 (2014)
  • 著者名/発表者名: 前田英次郎，大橋俊朗
  • 学会等名: 日本機械学会 2014年度年次大会
  • 発表場所: 東京電機大学（東京都足立区）
• [学会発表] 細胞内外にある流れ：メカノバイオロジーの観点から (2013)
  • 著者名/発表者名: 前田英次郎
  • 学会等名: 第17回オーガナイズド混相流フォーラム
  • 発表場所: 国民宿舎サンライズ九十九里(千葉県山武郡九十九里町)
  • 招待講演