髄鞘を標的とした神経変性疾患・脊髄損傷に対する新規治療戦略に関する研究

• 研究課題/領域番号: 25713035
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 一部基金
• 研究分野: 神経内科学
• 研究機関: 慶應義塾大学
• 研究代表者: 中原 仁 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (60537950)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 25,090千円 (直接経費: 19,300千円、間接経費: 5,790千円); 2015年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円); 2014年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円); 2013年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
• キーワード: 髄鞘 / オリゴデンドロサイト / 神経変性疾患 / 再生医療 / 新規治療戦略

研究成果の概要

髄鞘は跳躍伝導と神経保護の二つの観点から中枢神経系において必要不可欠の構造物である。その重要性は多発性硬化症に代表される脱髄疾患の病状からも明らかであるが、昨今はアルツハイマー病やパーキンソン病、ALSなどの神経変性疾患、統合失調症や鬱病などの精神神経疾患、或いは脊髄損傷などの外傷においても、神経細胞のみならず髄鞘の障害がその病態に深く関与している。
本研究ではこれら病態において今後髄鞘再生医療のなし得る役割について検討を行い、単に髄鞘再生を誘導するのではなく、髄鞘生合成を維持する髄鞘脂質供給系を維持すること、特にアストロサイトのケトン体生合成が重要であろうと推定された。

研究成果

• [雑誌論文] Application of q-Space Diffusion MRI for the Visualization of White Matter (2016)
  • 著者名/発表者名: Fujiyoshi K, Hikishima K, Nakahara J, Tsuji O, Hata J, Konomi T, Nagai T, Shibata S, Kaneko S, Iwanami A, Momoshima S, Takahashi S, Jinzaki M, Suzuki N, Toyama Y, Nakamura M, Okano H.
  • 雑誌名: Journal of Neuroscience 巻: 36(9) 号: 9 ページ: 2796-2808
  • DOI: 10.1523/jneurosci.1770-15.2016
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] 多発性硬化症と髄鞘再生 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中原仁
  • 雑誌名: MS Frontier 巻: 3 ページ: 12-20
• [雑誌論文] α4インテグリン：ナタリズマブ (2014)
  • 著者名/発表者名: 中原仁
  • 雑誌名: Brain and Nerve 巻: 66 ページ: 1149-1158
• [雑誌論文] オリゴデンドロサイトの動態 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中原仁、鈴木則宏
  • 雑誌名: Clinical Neuroscience 巻: 32 ページ: 1222-1224
• [雑誌論文] フマル酸ジメチル（BG-12） (2014)
  • 著者名/発表者名: 高橋愼一、中原仁、鈴木則宏
  • 雑誌名: Clinical Neuroscience 巻: 32 ページ: 1287-1290
• [雑誌論文] 多発性硬化症、視神経脊髄炎 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中原仁
  • 雑誌名: Brain Nursing 巻: 30 ページ: 1259-1261
• [雑誌論文] Does neuroinflammation induce systemic aging? (2013)
  • 著者名/発表者名: Jin Nakahara
  • 雑誌名: Cliical and Experimental Neuroimmunology 巻: 4 号: 2 ページ: 155-156
  • DOI: 10.1111/cen3.12038
  • 査読あり
• [雑誌論文] 多発性硬化症における脱髄と髄鞘再生 (2013)
  • 著者名/発表者名: 谷川万里子, 中原仁, 鈴木則宏
  • 雑誌名: 脳21 巻: 16 ページ: 427-431
• [学会発表] 多発性硬化症の髄鞘再生戦略と課題 (2015)
  • 著者名/発表者名: 中原仁
  • 学会等名: 第27回日本神経免疫学会学術集会
  • 発表場所: 長良川国際会議場（岐阜県岐阜市）
  • 年月日: 2015-09-15
  • 招待講演
• [学会発表] 多発性硬化症におけるオリゴデンドロサイトの動態 (2015)
  • 著者名/発表者名: 中原仁
  • 学会等名: 第120回日本解剖学会総会全国学術集会・第92回日本生理学会大会・合同大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-03-21 – 2015-03-23
  • 招待講演
• [学会発表] 多発性硬化症における再髄鞘化療法開発の現状と課題 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中原仁
  • 学会等名: 第36回日本生物学的精神医学会・第57回日本神経化学会大会・合同大会
  • 発表場所: 奈良
  • 年月日: 2014-09-29 – 2019-10-01
  • 招待講演
• [学会発表] 多発性硬化症の高次脳機能障害の発現機序－治療戦略考案に向けて－ (2014)
  • 著者名/発表者名: 中原仁
  • 学会等名: 第55回日本神経学会学術大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2014-05-21 – 2014-05-24
  • 招待講演
• [学会発表] Brain ketosis: A new therapeutic target for remyelination? (2013)
  • 著者名/発表者名: Jin Nakahara et al
  • 学会等名: PACTRIMS 2013
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] 髄鞘化を促進する髄鞘脂質前駆体の探索 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中原仁 他
  • 学会等名: 第53回日本神経学会学術大会
  • 発表場所: 東京
• [備考] 慶應義塾大学医学部神経内科神経免疫グループ
  • URL: http://www.keio-med.jp/neurology/nig/index.html
• [備考] 慶應義塾大学 中原仁
  • URL: http://user.keio.ac.jp/~aa603146/