研究成果の概要 |
血管の最内層にある血管内皮細胞の機能低下は動脈硬化の初期段階で発生し,血管内皮機能の改善は動脈硬化の予防につながることが明らかにされている.我々は,30分間の温熱刺激(温熱条件),電気刺激(電気条件)および温熱刺激と電気刺激の併用(併用条件)が,血管内皮機能の指標である血流依存性血管拡張反応(Flow-mediated dilation:FMD)に与える効果を検討した.その結果,併用条件においてのみFMDは刺激前と比較し, 刺激後に有意に増加を示した.本研究により,温熱刺激と電気刺激の併用は急性に非活動部位の血管拡張能を増加させ, 血管内皮機能の改善に有効である可能性が示唆された.
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