アルヌール・グレバン作『受難の聖史劇』諸写本における異文と記号の研究

• 研究課題/領域番号: 25770121
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: ヨーロッパ文学
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 黒岩 卓 東北大学, 文学研究科, 准教授 (70569904)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円); 2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2014年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2013年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
• キーワード: 仏文学 / 文献学 / 演劇学 / 詩作技巧 / 写本学 / 翻訳学

研究成果の概要

アルヌール・グレバン作『受難の聖史劇』の複数の写本を転写してそれらに見られる孤立詩行や本文の異同などを検討し、各写本の作品伝承上の位置づけや相互の関係について考察を行った。その結果、とくにG写本の作品伝承上の特権的な位置づけを明らかにすることができた。さらに同作品と『アラス受難劇』を比較し、前者における韻の洗練を明らかにした。これらの成果は日本・フランスの諸大学において発表され、多くの中世・16世紀文学・演劇研究者からの意見を得た。また副次的に中世テクストの日本語訳に関する諸問題についての問題設定を行った。加えてフランスの二名の中世研究者の講演会を企画し、日仏の研究者間の交流を促進した。

研究成果

• [国際共同研究] グルノーブル大学(フランス)
• [雑誌論文] Les rimes dans la Passion d’Arras et dans le Mystere de la Passion d’Arnoul Greban : un essai de contribution aux etudes comparatives (2015)
  • 著者名/発表者名: Taku Kuroiwa
  • 雑誌名: Sens, Rhetorique et Musique. Etudes reunies en hommage a Jacqueline Cerquiglini-Toulet 巻: 1 ページ: 405-419
• [雑誌論文] Les rimes dans la Passion d'Arras et dans le Mystere de la Passion d'Arnoul Greban : un essai de contribution aux etudes comparatives (2014)
  • 著者名/発表者名: Taku KUROIWA
  • 雑誌名: Melanges offerts a Jacqueline Cerquiglini-Toulet 巻: 印刷中
  • 査読あり
• [学会発表] アルヌール・グレバン作『受難の聖史劇』諸写本における孤立詩行 (2016)
  • 著者名/発表者名: 黒岩卓
  • 学会等名: 同志社大学ロマンス語文献学研究会 2015年度第3回研究会
  • 発表場所: 同志社大学
  • 年月日: 2016-02-29
  • 招待講演
• [学会発表] Les triolets dans les manuscrits du Mystere de la Passion d'Arnoul Greban (la Creacion du Monde et la Premiere Journee). Transmission textuelle et variations formelles (2016)
  • 著者名/発表者名: Taku Kuroiwa
  • 学会等名: Seminaire "Le printemps des Poetes" (dir. Sylvie Lefevre)
  • 発表場所: Universite Paris-Sorbonne
  • 招待講演
• [学会発表] Le Mystere de la Passion d'Arnoul Greban et la versification : reflexions sur la transmission et la composition de l'oeuvre" (2016)
  • 著者名/発表者名: Taku Kuroiwa
  • 学会等名: Seminaire "Normes et usages, histoire de la langue francaise" (dir. Corinne Denoyelle)
  • 発表場所: Universite Grenoble-Alpes
  • 招待講演
• [学会発表] Notes sur la reception de la Chanson de Roland au Japon : un essai de comparaison des deux premieres traductions japonaises (2016)
  • 著者名/発表者名: Taku Kuroiwa
  • 学会等名: Journee internationale d'etudes et de dialogues "Le spectacle de l'Autre : voyages et transferts culturels entre France et Japon"
  • 発表場所: Universite Grenoble-Alpes
  • 国際学会
• [学会発表] Donner ce que l'on n'a pas. Les gestes paradoxaux du Testament de Francois Villon (2016)
  • 著者名/発表者名: Jacqueline Cerquiglini-Toulet
  • 学会等名: Conference de Jacqueline Cerquiglini-Toulet
  • 発表場所: 早稲田大学
• [学会発表] Le jeu des formes dans la poesie de Villon : rime et rythme (2016)
  • 著者名/発表者名: Jacqueline Cerquiglini-Toulet
  • 学会等名: Conference de Jacqueline Cerquiglini-Toulet
  • 発表場所: 東北大学
• [学会発表] 地域遺産の考古学と再生：中世フランス演劇の例 (2015)
  • 著者名/発表者名: エステル・ドゥーデ
  • 学会等名: エステル・ドゥーデ教授講演会
  • 発表場所: 東北大学
  • 年月日: 2015-12-17
• [学会発表] ヨーロッパにおけるアレゴリ-演劇の横断的歴史のために（十五・十六世紀） (2015)
  • 著者名/発表者名: エステル・ドゥーデ
  • 学会等名: エステル・ドゥーデ教授講演会
  • 発表場所: 早稲田大学
  • 年月日: 2015-12-14
• [学会発表] 無名性と中世末の劇テクスト伝承―アルヌール・グレバン作『受難の聖史劇』の例― (2014)
  • 著者名/発表者名: 黒岩卓
  • 学会等名: シンポジウム「無名な書き手のエクリチュール」
  • 発表場所: 岩手大学
  • 年月日: 2014-12-21
• [学会発表] アルヌール・グレバン作『受難の聖史劇』G写本における欄外記述について (2014)
  • 著者名/発表者名: 黒岩卓
  • 学会等名: シンポジウム「残るものと消え去るもの―十七世紀以前におけるフランス語劇テクストの制作・上演・伝承―」
  • 発表場所: 東北大学
  • 年月日: 2014-07-25
• [学会発表] アルヌール・グレバン作『受難の聖史劇』諸写本におけるテクストの異同：G写本およびH写本の例 (2014)
  • 著者名/発表者名: 黒岩卓
  • 学会等名: 早稲田大学ヨーロッパ中世・ルネサンス研究会 第十五回研究会
  • 発表場所: 早稲田大学
  • 年月日: 2014-04-19
  • 招待講演
• [学会発表] 十五・十六世紀の仏語劇作品における韻文形式と作品伝承について (2013)
  • 著者名/発表者名: 黒岩卓
  • 学会等名: 国際日本学共同研究 古典テキスト校訂分科会 第四回研究会
  • 発表場所: 早稲田大学
  • 招待講演