研究成果の概要 |
本研究は、ガダマー(Gadamer, H.-G., 1900-2002)の哲学的解釈学に依拠しつつ、現代のグローバル化社会における一般教養の教育の可能性を提示した。一般教養は、現代社会の様々な課題に対し、学習者が自ら問いを立て、対話によって答えを模索していく過程を意味する概念として捉えることができる。その教育の本質は、学習者の問いを喚起し、判断形成を促すという点にある。今後検討すべき課題は、学校で教育できる一般教養と、生涯にわたる人間形成の課題としての一般教養を区別したうえで、一般教養の教育の内容とその有効な方法を検討することである。
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