細胞外環境の変化によって起こる核小体へのシグナル伝達機構の解析

• 研究課題/領域番号: 25840011
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 分子生物学
• 研究機関: 高崎健康福祉大学
• 研究代表者: 田中 祐司 高崎健康福祉大学, 薬学部, 助教 (90453422)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円); 2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
• キーワード: リボソーム / rRNA転写 / ＫＤＭ２Ａ / ヒストン脱メチル化 / グルコース飢餓 / ＡＭＰＫ / ＴＮＢＣ / リボソームRNA / 転写 / KDM2A / 飢餓 / AMPK / TNBC / rRNA転写調節 / 乳がん / エピジェネティクス / JmjC / シグナル伝達

研究成果の概要

本研究は、飢餓時に起こるKDM2Aの調節機構を明らかにする目的で行った。その結果、グルコース飢餓、又はマイルドな2DG処理に応答し、AMPK活性を介してKDM2A依存的なrDNAプロモーターのH3K36me2脱メチル化、rRNA転写抑制が誘導される事が分かった。また、マイルドな2DG処理はKDM2A依存的な細胞増殖抑制を誘導する事、乳がんの悪性度に関わらず機構が存在している事が分かった。この結果は、細胞がマイルドな飢餓時から応答しrRNA転写、ひいては細胞増殖を調節しうる事、KDM2AによるrDNAクロマチン制御を通じて調節される事を示している。

研究成果

• [雑誌論文] 非メチルCpGを認識するCxxCドメインはヒストン脱メチル化酵素KDM2AのrDNA転写調節に必要である (2015)
  • 著者名/発表者名: Tsuneoka M1, Tanaka Y, Okamoto K.
  • 雑誌名: 薬学雑誌 巻: 135 号: 1 ページ: 11-21
  • DOI: 10.1248/yakushi.14-00202-2
  • NAID: 130004756465
  • ISSN: 0031-6903, 1347-5231
  • 年月日: 2015-01-01
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Mild glucose starvation induces KDM2A-mediated H3K36me2 demethylation through AMPK to reduce rRNA transcription and cell proliferation (2015)
  • 著者名/発表者名: Tanaka Y, Yano H, Ogasawara S, Yoshioka SI, Imamura H, Okamoto K, Tsuneoka M
  • 雑誌名: Mol. Biol. Cell. 巻: 35 号: 24 ページ: 4170-4184
  • DOI: 10.1128/mcb.00579-15
  • 査読あり
• [雑誌論文] CxxC-ZF Domain Is Needed for KDM2A to Demethylate Histone in rDNA Promoter in Response to Starvation (2014)
  • 著者名/発表者名: Tanaka Y
  • 雑誌名: Cell Structure and Function 巻: 39 号: 1 ページ: 79-92
  • DOI: 10.1247/csf.13022
  • NAID: 130004053901
  • ISSN: 0386-7196, 1347-3700
  • 査読あり
• [雑誌論文] Ablation of Mina53 in Mice Reduces Allergic Response in the Airways (2013)
  • 著者名/発表者名: Tetsuya Mori, Kengo Okamoto, Yuji Tanaka, Kwesi Teye, Toshiyuki Umata, Kinuko Ohneda, Kenichi Tokuyama, Masaru Okabe, Makoto Tsuneoka
  • 雑誌名: Cell Structure and Function 巻: 38 号: 2 ページ: 155-167
  • DOI: 10.1247/csf.13006
  • NAID: 130004137595
  • ISSN: 0386-7196, 1347-3700
  • 査読あり
• [学会発表] ＫＤＭ２Ａ はマイルドなグルコース飢餓時にＡＭＰＫ活性を介してrRNA転写と細胞増殖を抑制する。 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田中 祐司、矢野博久、小笠原幸子、吉岡勝一、岡本健吾、常岡 誠
  • 学会等名: 冬の若手ワークショップ＠山中湖（転写サイクル＆転写代謝システム＆転写研究会共催）
  • 発表場所: 山中湖畔荘 ホテル清渓（山梨県）
  • 年月日: 2016-02-04
• [学会発表] KDM2Aはマイルドなグルコース飢餓時にAMPKシグナル経路を介してrRNA転写と細胞増殖を調節する (2015)
  • 著者名/発表者名: 田中祐司、矢野博久、小笠原幸子、吉岡勝一、岡本健吾、常岡誠
  • 学会等名: 第38回日本分子生物学会・第88回日本生化学会合同大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド（兵庫県）
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] AMPKシグナル経路はrDNAプロモーター上のヒストン脱メチル化酵素KDM2Aを活性化する。 (2015)
  • 著者名/発表者名: 田中祐司、吉岡勝一、山田志織、岡本健吾、常岡誠
  • 学会等名: 第3回 リボソームミーティング
  • 発表場所: ANAホリデイ・イン リゾート 宮崎
  • 年月日: 2015-03-17
• [学会発表] AMPKシグナルにより誘導されるKDM2A依存的リボソームRNA転写抑制。 (2015)
  • 著者名/発表者名: 田中祐司
  • 学会等名: 第４回薬学部研究発表会(薬学FDワークショップ)
  • 発表場所: 高崎健康福祉大学
  • 年月日: 2015-03-10
• [学会発表] AMPKシグナル経路はKDM2A依存的ヒストン脱メチル化を活性化する。 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中祐司、吉岡勝一、岡本健吾、常岡 誠
  • 学会等名: 第37回日本分子生物学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2014-11-25
• [学会発表] ヒストン脱メチル化酵素 ＫＤＭ２Ａによる飢餓時のリボソームRNA転写抑制機構の解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中祐司、馬田敏幸、岡本健吾、常岡 誠
  • 学会等名: 冬の若手ワークショップ2014（転写研究会他主催）
  • 発表場所: 群馬県 磯部温泉
• [学会発表] JmjC enzyme KDM2A regulates rRNA transcription in response to starvation. (2013)
  • 著者名/発表者名: Tanaka Y, Umata T, Okamoto K, Teye K, and Tsuneoka M
  • 学会等名: 酵母エピジェネティクス国際会議
  • 発表場所: 福井県 グランディア芳泉
• [学会発表] 脱メチル化酵素KDM2A (Lysine-specific demethylase 2A) によるリボソームRNA転写抑制機構の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田中祐司、馬田敏幸、岡本健吾、常岡 誠
  • 学会等名: 第36回 日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 兵庫県 ポートアイランド
• [図書] 生化学 第85号; リボソームの機能調節と疾患: リボソームRNA遺伝子の転写調節（Control mechanisms of ribosomal RNA transcription ） (2013)
  • 著者名/発表者名: 田中祐司、常岡 誠
  • 総ページ数: 9
  • 出版者: 日本生化学会