T細胞サブセット特異的な細胞膜ガングリオシド発現の機能的意義の解明

• 研究課題/領域番号: 25840040
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 機能生物化学
• 研究機関: 東北薬科大学
• 研究代表者: 永福 正和 東北薬科大学, 薬学部, 助教 (20399976)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: ガングリオシド / T細胞分化 / TCR / 胸腺 / 糖鎖 / T細胞 / 胸腺細胞 / ラフト / T細胞受容体 / スフィンゴ脂質

研究成果の概要

T細胞の分化過程においてどのようなガングリオシド分子種が発現し、それがT細胞免疫機能にどのような意義を持つのかよくわかっていない。GM3SとGM2/GD2Sの二重欠損マウス（DKO）を用いてT細胞の分化を解析したところ、DN3aステージで強く抑制されていることが判明した。このDN3aステージではガングリオシド発現が顕著に上昇し、それはTCRβの発現上昇と完全に一致した。DKOマウスにおけるTCRβ鎖の発現を確認したところ、コントロールに比べて顕著な発現の抑制が認められた。TCRβが発現するDN3aステージにおいてガングリオシド発現が上昇することがT細胞の分化にとって重要であることが判明した。

研究成果

• [雑誌論文] Distinct selectivity of gangliosides required for CD4+ T and CD8+ T cell activation (2015)
  • 著者名/発表者名: Inokuchi, J., Nagafuku, M., Ohno, I., Suzuki, A.
  • 雑誌名: Biochim Biophys Acta. 巻: 1851 号: 1 ページ: 98-106
  • DOI: 10.1016/j.bbalip.2014.07.013
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Control of Homeostatic and Pathogenic Balance in Adipose Tissue by Ganglioside GM3 (2015)
  • 著者名/発表者名: Nagafuku, M., Sato, T., Sato, S., Shimizu, K., Taira, T., Inokuchi, J.
  • 雑誌名: Glycobiology 巻: 25 号: 3 ページ: 303-318
  • DOI: 10.1093/glycob/cwu112
  • 査読あり
• [雑誌論文] Heterogeneity of gangliosides among T cell subsets (2013)
  • 著者名/発表者名: Jin-ichi Inokuchi
  • 雑誌名: Cell Mol Life Sci 巻: 70 号: 17 ページ: 2000-2008
  • DOI: 10.1007/s00018-012-1208-x
  • 査読あり
• [雑誌論文] T細胞サブセット特異的ガングリオシド発現の生理的意義 (2013)
  • 著者名/発表者名: 永福 正和，井ノ口 仁一
  • 雑誌名: Ｔｒｅｎｄｓ ｉｎ Ｇｌｙｃｏｓｃｉｅｎｃｅ ａｎｄ Ｇｌｙｃｏｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ 巻: 25 号: 144 ページ: 159-169
  • DOI: 10.4052/tigg.25.159
  • NAID: 130004841373
  • ISSN: 0915-7352, 1883-2113
  • 査読あり
• [学会発表] Rearrangements of lipid raft constituents during thymocyte development (2014)
  • 著者名/発表者名: 永福正和、豊島かおる、井ノ口仁一
  • 学会等名: 第43回日本免疫学会
  • 発表場所: 国立京都国際会館（京都府京都市）
  • 年月日: 2014-12-10 – 2014-12-12
• [学会発表] ガングリオシドは腸管におけるNPC1L1を介したコレステロール吸収を制御する (2014)
  • 著者名/発表者名: 二瓶 渉, 永福 正和, 菊地 唯, 井ノ口 仁一
  • 学会等名: 第37回日本分子生物学会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2014-11-25 – 2014-11-27
• [学会発表] マクロファージは内臓脂肪細胞のスフィンゴ糖脂質発現を制御し、脂肪細胞の生理的分化成熟と肥満によるインスリン抵抗性を制御している (2014)
  • 著者名/発表者名: 井ノ口 仁一、永福 正和
  • 学会等名: 第56回日本脂質生化学会
  • 発表場所: 近畿大学東大阪キャンパス(大阪府東大阪市）
  • 年月日: 2014-06-06 – 2014-06-07
• [学会発表] T細胞分化におけるスフィンゴ脂質の発現制御 (2013)
  • 著者名/発表者名: 永福正和、井ノ口仁一
  • 学会等名: 第8回スフィンゴテラピー研究会
  • 発表場所: 石川県加賀市
• [学会発表] マクロファージは内臓脂肪細胞のガングリオシド発現を時間的・空間的に支配することにより分化成熟とインスリンシグナルを制御している (2013)
  • 著者名/発表者名: 井ノ口仁一、永福正和
  • 学会等名: 第32回日本糖質学会
  • 発表場所: 大阪市
• [学会発表] マクロファージによる内臓脂肪細胞のガングリオシド発現の病態生理学的意義 (2013)
  • 著者名/発表者名: 井ノ口仁一、永福正和
  • 学会等名: 第34回日本肥満学会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] T細胞分化制御機構および免疫疾患におけるスフィンゴ糖脂質発現の意義 (2013)
  • 著者名/発表者名: 永福正和、大野勲、鈴木明身、井ノ口仁一
  • 学会等名: 第11回糖鎖科学コンソーシアムシンポジウム
  • 発表場所: 仙台市
• [学会発表] Distinct expression profiles of sphingolipid species diring T cell development (2013)
  • 著者名/発表者名: 永福正和、井ノ口仁一
  • 学会等名: 第42回日本免疫学会
  • 発表場所: 千葉市
• [図書] Glycoscience: Biology and Medicine (Gangliosides in T cell immunity) (2014)
  • 著者名/発表者名: Nagafuku, M., Inokuchi, J.
  • 総ページ数: 7
  • 出版者: Springer
• [図書] Sugar Chains (Gangliosides and T cell immunity) (2014)
  • 著者名/発表者名: Nagafuku, M., Inokuchi, J.
  • 総ページ数: 20
  • 出版者: Springer