研究課題
若手研究(B)
動く細胞の代表格である細胞性粘菌は走化性誘引物質cAMPの進行波を頼りに集合する。cAMP波の前面と背面は逆向きの勾配のため、波の両面で勾配をのぼると動きが相殺されて一方向には進めない「走化性パラドクス」を細胞がなぜ回避できるのか、数十年来の未解決問題であった。本研究では、微小デバイス実験系を用いて動的濃度勾配を作り出し、生細胞イメージング実験と理論的な解析から、cAMP濃度が時間的減少する場合に走化性応答が抑制される整流的な方向検知によって一方向運動が実現されることを明らかにした。これらのことは、「先に応答した側が勝つ方式」によって時間センシングによる方向検知が働いていることを支持している。
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生物物理
巻: 56 号: 2 ページ: 098-101
10.2142/biophys.56.098
130005140934
Nature Communications
巻: 5 号: 1
10.1038/ncomms6367
http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/utokyo-research/research-news/rectifying-property-dictates-aggregating-response-in-cellular-slime-mold/
http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/20141113131243.html