研究課題/領域番号 |
25840078
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金子 弥生 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (20647482)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2014年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2013年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ゴルジ / ゴルジ体 / p97 / p97ATPase / p47 / Giantin / tethering / 膜融合 / 細胞周期 |
研究実績の概要 |
細胞内小器官であるゴルジ体・小胞体の形成・維持のために、二つの異なるp97膜融合経路、即ちp97/p47経路とp97/p37 経路が必要である。p97/p47経路は細胞分裂期における細胞内小器官の再構成に働き、もう一つのp97/p37経路は細胞周期間期における細胞内小器官の維持に働く。申請者は、p97/p47経路がゴルジ体形成に機能するための新規必須因子p55 を単離同定している。本研究では、そのp55の分子機構を明らかすることを目的とし、p97ATPase膜融合の新規必須因子p55を含む「機能的複合体」の単離同定を試みた。ラット肝臓から調製したゴルジ体膜を可溶化し抗p55抗体を用いた免疫沈降によりp55を含む複合体を単離した結果、約400kDaのタンパク質を得ることができた。このタンパク質を質量分析により解析した結果、ゴルジ体に局在するタンパク質Giantinであることが判明した。GiantinはNSF経路でtetheringに関係して機能することが知られている因子である。よって、Giantin/p55が、p97/p47経路において、tethering因子として機能する可能性が考えられた。この可能性を検証するため、可溶化したゴルジ体膜溶液をスクロース密度勾配遠心法により分画し、p55を含むGiantin画分のみから抗Giantin抗体とProteinG-beadsを用いてp55/Giantin-beadsを作製し、そのbeadsにp97やp47を加え、beads-Giantin/p55-p97-p47-p55/Giantin-beadsが形成されるかをbeadsのaggregationの観察によりおこなった。その結果、p97、p47両方を加えるとbeadsはaggregationし、p97単独やp47単独ではbeadsのaggregationは観察されなかった。また、p55を含まないGiantin画分を使用した場合では、p97、p47両方を加えても、beadsのaggregationは観察されなかった。よって、Giantin/p55-p97-p47-p55/Giantinという巨大な複合体が存在し、p97/p47経路において、tetheringとして機能している可能性が示唆された。
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