鶏の骨格筋および脂肪の組織形成に対するアドレナリンの作用とその作用機序の解明

• 研究課題/領域番号: 25850187
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 動物生産科学
• 研究機関: 鹿児島大学
• 研究代表者: 井尻 大地 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 准教授 (50551090)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2013年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
• キーワード: 骨格筋 / タンパク質分解 / 脂肪組織 / 増殖・分化 / 鶏 / AKT / FOXO / atrogin-1/MAFbx / MuRF1 / ニワトリ / クレンブテロール

研究成果の概要

本研究では、孵化直後のニワトリ初生ヒナに対するβ2アドレナリン受容体作動薬（クレンブテロール）の単回投与による骨格筋重量増加と腹腔内脂肪組織重量減少の作用機序を明らかにすることを目的とした。初生ヒナ腹腔内へのクレンブテロールの単回投与は、骨格筋中のタンパク質分解を減少させ、縫工筋重量が有意に増加させることを明らかにした。一方、脂肪組織では、クレンブテロールが脂肪細胞の分化に関わる転写因子の発現を抑制することで脂肪組織の発達を抑制する可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Clenbuterol Changes Phosphorylated FOXO1 Localization and Decreases Protein Degradation in the Skeletal Muscle of Neonatal Chicks. (2016)
  • 著者名/発表者名: Saki Shimamoto, Daichi Ijiri, Kazuki Nakashima, Mana Kawaguchi, Yoshitaka Ishimaru, Airi Furukawa, Akira Ohtsuka.
  • 雑誌名: Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry. 巻: 印刷中 号: 8 ページ: 1499-1504
  • DOI: 10.1080/09168451.2016.1158629
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Single injection of clenbuterol into newly hatched chicks decreases abdominal fat pad weight in growing broiler chickens. (2016)
  • 著者名/発表者名: Daichi Ijiri, Kanae Ishitani, Mahmoud Mohamed Hamza El-Deep, Mana Kawaguchi, Saki Shimamoto, Yoshitaka Ishimaru, Akira Ohtsuka.
  • 雑誌名: Animal Science Journal. 巻: 印刷中 号: 10 ページ: 1298-1303
  • DOI: 10.1111/asj.12541
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 鶏の骨格筋と脂肪の組織形成に対するβ2 アドレナリン受容体シグナルの作用機序の解明. (2015)
  • 著者名/発表者名: 井尻大地, 石丸善貴, 島元紗希, 石谷佳苗, 大塚 彰.
  • 雑誌名: 栄養生理研究会報 巻: 59 ページ: 89-96
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Single injection of the β2-adrenergic receptor agonist, clenbuterol, into newly hatched chicks alters abdominal fat pad mass in growing birds. (2015)
  • 著者名/発表者名: Yoshitaka Ishimaru, Daichi Ijiri, Saki Shimamoto, Kanae Ishitani, Tsutomu Nojima, Akira Ohtsuka.
  • 雑誌名: General and Comparative Endocrinology 巻: 211 ページ: 9-13
  • DOI: 10.1016/j.ygcen.2014.12.002
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The effects of intraperitoneal clenbuterol injection on protein degradation and myostatin expression differ between the sartorius and pectoral muscles of neonatal chicks. (2014)
  • 著者名/発表者名: Daichi Ijiri, Kanae Ishitani, Saki Shimamoto, Yoshitaka Ishimaru, Akira Ohtsuka.,
  • 雑誌名: General and Comparative Endocrinology 巻: 206 ページ: 111-117
  • DOI: 10.1016/j.ygcen.2014.07.023
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] ブロイラー初生ヒナの骨格筋におけるFOXO1タンパク質のリン酸化割合と骨格筋重量との関連, (2016)
  • 著者名/発表者名: 島元紗希, 井尻大地, 川口真奈、中島一喜, 大塚彰.
  • 学会等名: 日本家禽学会
  • 発表場所: 日本獣医生命科学大学（東京都武蔵野市）
  • 年月日: 2016-03-30
• [学会発表] 初生ヒナ骨格筋においてクレンブテロールはAkt-FOXO1シグナルを介してユビキチンリガーゼの発現を抑制する, (2015)
  • 著者名/発表者名: 島元紗希, 井尻大地, 中島一喜, 大塚彰.
  • 学会等名: 日本畜産学会
  • 発表場所: 酪農学園大学（北海道江別市）
  • 年月日: 2015-09-11
• [学会発表] カプサイシンの飼料投与が初生ヒナの骨および骨格筋の発達に与える影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 石丸善貴、古川愛理、島元紗希、井尻大地、大塚彰
  • 学会等名: 日本家禽学会
  • 発表場所: 宇都宮大学（栃木県、宇都宮市）
  • 年月日: 2015-03-30
• [学会発表] 初生ヒナへの β2アドレナリン受容体作動薬の持続的投与が骨格筋の発達へ及ぼす影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 島元紗希、石丸善貴、井尻大地、大塚彰
  • 学会等名: 日本畜産学会
  • 発表場所: 宇都宮大学（栃木県、宇都宮市）
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] ニワトリ初生ヒナの骨格筋に対する β2アドレナリン受容体作動薬投与および遮断薬投与の影響 (2014)
  • 著者名/発表者名: 島元紗希、石谷佳苗、石丸善貴、川口真奈、井尻大地、大塚彰
  • 学会等名: 日本畜産学会
  • 発表場所: 鹿児島大学（鹿児島県、鹿児島市）
  • 年月日: 2014-09-28
• [学会発表] 初生ヒナへのβ２アドレナリン受容体作動薬の腹腔内投与は縫工筋と浅胸筋で異なる作用を示す
  • 著者名/発表者名: 石丸善貴、石谷佳苗、井尻大地、大塚彰
  • 学会等名: 日本暖地畜産学会
  • 発表場所: 鹿児島市 鹿児島大学農学部
• [学会発表] 初生ヒナへのβ2アドレナリン受容体作動薬投与が脂肪組織の発達へ及ぼす影響
  • 著者名/発表者名: 石丸善貴、石谷佳苗、井尻大地、大塚彰
  • 学会等名: 日本畜産学会
  • 発表場所: つくば市 つくば国際会議場