乾乳期における組換え牛サイトカイン乳房内投与による難治性乳房炎治療技術の開発

• 研究課題/領域番号: 25850215
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 獣医学
• 研究機関: 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
• 研究代表者: 菊 佳男 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門病態研究領域, 上級研究員 (70370179)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
• キーワード: 乳房炎 / 牛 / サイトカイン / 治療 / 予防 / 乳用牛 / GM-CSF / 治療・予防 / 乾乳期 / 遺伝子組換えカイコ

研究成果の概要

乾乳時における組換え牛顆粒球マクロファージコロニー刺激因子（rbGM-CSF）の乳房内注入が、乳房炎治療あるいは予防効果を有する可能性について検証した。乾乳時に、乳房炎罹患牛（治療試験）ならびに健常牛（予防試験）の乳房内にrbGM-CSF（400μg/乳房）を注入し、分娩後1ヶ月間の乳汁体細胞数及び総菌数等の変化について調査した。
治療試験では乳汁総菌数及び体細胞数は乾乳時に比べ分娩後に低値となり、予防試験では分娩後の新規感染は見られなかった。乾乳時のrbGM-CSF乳房内投与は、既存の乳房内感染菌の減少及び新規感染の阻止に関連しており、乳房炎治療あるいは予防効果を有することが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] 遺伝子組換えカイコ発現系で作出した牛GM-CSFの乾乳時乳房内投与の効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男、平林晴飛、長澤裕哉、湯浅泰子、宮澤光博、立松謙一郎、大田方人、犬丸茂樹、林智人
  • 雑誌名: 日本乳房炎研究会報 巻: 20 ページ: 63-66
  • NAID: 40021158391
  • 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The cell wall component lipoteichoic acid of Staphylococcus aureus induces chemokine gene expression in bovine mammary epithelial cells (2016)
  • 著者名/発表者名: Kiku Y, Nagasawa Y, Tanabe F, Sugawara K, Watababe A, Hata E, Ozawa T, Nakajima K, Arai T, Hayashi T
  • 雑誌名: The Journal of Veterinary Medical Science 巻: 78
  • NAID: 130005598048
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Extracellular cyclophilin A possesses chemotaxic activity in cattle (2015)
  • 著者名/発表者名: Takanashi S, Nochi T, Abe M, Itaya N, Urakawa M, Sato K, Zhuang T, Umemura S, Hayashi T, Kiku Y, Kitazawa H, Rose MT, Watanabe K, Aso H
  • 雑誌名: Vet Res 巻: 46 号: 1 ページ: 80-89
  • DOI: 10.1186/s13567-015-0212-1
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] わが国における牛乳房炎の発生状況ならびにその問題点と対策 ―乳牛の乳房炎に関する全国アンケート調査から― (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男
  • 雑誌名: 家畜感染症学会誌 巻: 4 ページ: 109-132
  • NAID: 40020695918
• [雑誌論文] 遺伝子組換えカイコ発現系で作出した牛GM-CSFの乳房内投与による乳房炎治療効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男、櫛引史郎、宮澤光博、立松謙一郎、大田方人、犬丸茂樹、林智人
  • 雑誌名: 日本乳房炎研究会報 巻: 19 ページ: 37-40
  • 査読あり
• [雑誌論文] 日本における牛乳房炎治療の新たなアプローチ (2014)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男
  • 雑誌名: 韓国牛病学会誌 巻: 19 ページ: 55-67
• [雑誌論文] 抗生物質に代わる乳房炎治療法 ～サイトカインの活用～ (2014)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男
  • 雑誌名: 酪農ジャーナル 巻: 67 ページ: 18-20
• [学会発表] バキュロウイルス-細胞系由来ウシ顆粒球マクロファージコロニー刺激因子粗精製試料の安定性：乳汁中での凍結融解と温度処理 (2015)
  • 著者名/発表者名: 大田方人、林智人、菊佳男、犬丸茂樹
  • 学会等名: 第88回日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド（兵庫県神戸市）
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] 抗生剤使用量低減化に向けた乳房炎防除戦略 (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男
  • 学会等名: 平成27年度農研機構シンポジウム資料「国際化する農業における動物衛生研究の展開」
  • 発表場所: JA共済ビル（東京都千代田区）
  • 年月日: 2015-11-20
  • 招待講演
• [学会発表] 遺伝子組換えカイコ発現系で作出した牛GM-CSFの乾乳時乳房内投与の効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男、平林晴飛、長澤裕哉、湯浅泰子、宮澤光博、立松謙一郎、大田方人、犬丸茂樹、林智人
  • 学会等名: 日本乳房炎研究会
  • 発表場所: 国立科学博物館（東京都台東区）
  • 年月日: 2015-10-09
• [学会発表] Effect of intramammary infusion of recombinant bovine GM-CSF produced in transgenic silkworm at drying-off on mammary gland involution in dairy cows. (2015)
  • 著者名/発表者名: Kiku Y, Hirabayashi H, Nagasawa Y, Yuasa Y, Miyazawa M, Tatematsu K, Ohta M, Inumaru S, Hayashi T
  • 学会等名: Congress on Controversies in Bovine Health, Industry and Economics (CoBo)
  • 発表場所: ベルリン（ドイツ）
  • 年月日: 2015-08-27
  • 国際学会
• [学会発表] 黄色ブドウ球菌性乳房炎に対する遺伝子組換えカイコ発現系で作出した牛GM-CSF乳房内投与の治療効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男、櫛引史郎、宮澤光博、立松謙一郎、大田方人、林智人、犬丸茂樹
  • 学会等名: 平成26年度日本獣医師会獣医学術学会年次大会（岡山）
  • 発表場所: 岡山コンベンションセンター（岡山県岡山市）
  • 年月日: 2015-02-13 – 2015-02-15
• [学会発表] 遺伝子組換えカイコ発現系で作出した牛GM-CSFの乳房内投与による乳房炎治療効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男、櫛引史郎、宮澤光博、立松謙一郎、大田方人、犬丸茂樹、林智人
  • 学会等名: 第19回日本乳房炎研究会学術集会
  • 発表場所: 農林水産省共済組合南青山会館（東京都港区）
  • 年月日: 2014-10-10
• [学会発表] 日本における牛乳房炎治療の新たなアプローチ (2014)
  • 著者名/発表者名: 菊佳男
  • 学会等名: 第19回韓国牛病学会
  • 発表場所: 忠南大学（韓国）
  • 年月日: 2014-05-14
  • 招待講演