新規作用機序に基づく抗がん剤の創製を目指した天然物の合成および構造活性相関研究

• 研究課題/領域番号: 25860015
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 化学系薬学
• 研究機関: 明治薬科大学
• 研究代表者: 小林 健一 明治薬科大学, 薬学部, 助教 (30639282)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2013年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
• キーワード: Phaeosphaeride A / 天然物の全合成 / 抗がん剤 / 構造活性相関

研究成果の概要

Phaeosphaeride Aは、2006年にClardyらのグループにより内部感染性の真菌から単離された含窒素天然物であり、STAT阻害活性を有することが報告されている。STAT3は転写制御因子の一つであり、種々の腫瘍細胞において恒常的に活性化していることが知られているため、STAT3阻害剤による抗がん作用の発現が期待される。
本研究によりphaeosphaeride Aの全合成経路を確立し、これまで不明であった本天然物の全立体構造を明らかにした。またphaeosphaeride Aのエナンチオマー、ジアステレオマー、および数種の人工類縁体を合成し、構造活性相関研究に必要なサンプルを得た。

研究成果

• [雑誌論文] Establishment of Relative and Absolute Configurations of Phaeosphaeride A: Total Synthesis of ent-Phaeosphaeride A (2015)
  • 著者名/発表者名: Kenichi Kobayashi, Yukiko Kobayashi, Misato Nakamura, Osamu Tamura, and Hiroshi Kogen
  • 雑誌名: The Journal of Organic Chemistry 巻: 80 号: 2 ページ: 1243-1248
  • DOI: 10.1021/jo5025046
  • 査読あり
• [雑誌論文] Studies toward the Second-Generation Synthesis of Epolactaene: Highly Stereoselective Construction of the Epoxy-γ-Lactam Moiety (2014)
  • 著者名/発表者名: Kouta Tajima, Yoshifumi Umehara, Kenichi Kobayashi, Hiroshi Kogen
  • 雑誌名: Synlett 巻: 25 号: 16 ページ: 2337-2340
  • DOI: 10.1055/s-0034-1378562
  • 査読あり
• [学会発表] Darzens縮合を用いたepoxy-γ-lactam環の効率的合成法の開発 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田中耕作三世、小林健一、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第136年会（横浜）
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2016-03-26
• [学会発表] 光学活性な2α,2α-二置換インドールの新規合成法の開発 (2016)
  • 著者名/発表者名: 五江渕祐太、春田雄太郎、小林健一、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第136年会（横浜）
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2016-03-26
• [学会発表] DGAT-1阻害剤のデザイン、合成、及び活性評価 (2016)
  • 著者名/発表者名: 松下航平、平野遼太郎、森若菜、郡司幸恵、小林健一、古源寛、若杉昌輝、広野修一、白波瀬弘明
  • 学会等名: 日本薬学会第136年会（横浜）
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2016-03-26
• [学会発表] 抗菌活性物質biverlactone Cの全合成研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 桑原佳佑、小林健一、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第136年会（横浜）
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2016-03-26
• [学会発表] Relative and Absolute Configurations of Phaeosphaeride A: Total Synthesis of ent-Phaeosphaeride A (2015)
  • 著者名/発表者名: Kenichi Kobayashi, Yukiko Kobayashi, Misato Nakamura, Osamu Tamura, Hiroshi Kogen
  • 学会等名: PACIFICHEM 2015
  • 発表場所: Honolulu, Hawaii, USA
  • 年月日: 2015-12-15
  • 国際学会
• [学会発表] Phaeosphaeride Aの相対および絶対立体配置の決定 (2015)
  • 著者名/発表者名: 小林健一、小林夕貴子、中村美里、田村修、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会（神戸）
  • 発表場所: デザイン・クリエイティブセンター神戸
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] sp2 C-Br/C-H型クロスカップリング反応を利用したBractelactoneの全合成研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 小林健一、中村美里、高橋恵美、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会（神戸）
  • 発表場所: デザイン・クリエイティブセンター神戸
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] DGAT-1阻害に基づく糖尿病治療薬の合成研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 森若菜、平野遼太郎、郡司幸恵、小林健一、古源寛、若杉昌輝、広野修一、白波瀬弘明
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会（神戸）
  • 発表場所: デザイン・クリエイティブセンター神戸
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] ent-Phaeosphaeride Aの全合成 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林健一、小林夕貴子、田村修、古源寛
  • 学会等名: 第58回日本薬学会関東支部大会
  • 発表場所: 昭和薬科大学
  • 年月日: 2014-10-04
• [学会発表] First Total Synthesis of ent-Phaeosphaeride A (2014)
  • 著者名/発表者名: Kenichi Kobayashi, Yukiko Kobayashi, Osamu Tamura, Hiroshi Kogen
  • 学会等名: 24th French-Japanese Symposium on Medicinal and Fine Chemistry
  • 発表場所: Lyon, France
  • 年月日: 2014-09-15
• [学会発表] Synthetic Studies on L-755,807, a Non-Peptide Bradykinin Antagonist (2014)
  • 著者名/発表者名: Kosaku III Tanaka, Kenichi Kobayashi, Hiroshi Kogen
  • 学会等名: 24th French-Japanese Symposium on Medicinal and Fine Chemistry
  • 発表場所: Lyon, France
  • 年月日: 2014-09-15
• [学会発表] Phaeosphaeride Aの全合成研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林健一、田村修、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本市総合体育館
• [学会発表] エポチロンDの全合成研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 鈴木詩織、橋本昭吾、小林健一、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本市総合体育館
• [学会発表] 2α,2α-二置換インドールの新規合成法の開発 (2014)
  • 著者名/発表者名: 春田雄太郎、北野翔大、小林健一、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本市総合体育館
• [学会発表] 神経突起伸長誘導物質エポラクタエンの第二世代合成法の開発研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田島広大、梅原義史、中田亜紀子、小林健一、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本市総合体育館
• [学会発表] 糖尿病治療薬を指向したDGAT-1阻害剤のデザイン、合成及び活性評価 (2014)
  • 著者名/発表者名: 平野遼太郎、小林健一、古源寛、若杉昌輝、広野修一、國代一祥
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本大学工学部2号館
• [学会発表] L-755,807の全合成研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中耕作三世、小林健一、古源寛
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本大学全学教育棟
• [学会発表] ジアシルグリセロールアシル基転位酵素-1阻害剤のLigand-Based Drug Design (2013)
  • 著者名/発表者名: 若杉昌輝、合田浩明、平野遼太郎、小林健一、古源寛、広野修一
  • 学会等名: 第41回構造活性相関シンポジウム
  • 発表場所: 関西学院会館
• [学会発表] Studies toward the total synthesis of L-755,807 (2013)
  • 著者名/発表者名: K. Tanaka, K. Kobayashi, H. Kogen
  • 学会等名: The 23rd FRENCH-JAPANESE SYMPOSIUM on Medical and Fine Chemistry
  • 発表場所: ANA CROWNE PLAZA NAGASAKI GLOVERHILL
• [学会発表] Total synthesis and biological evaluations of an aplyronine A-mycalolide B hybrid (2013)
  • 著者名/発表者名: K. Kobayashi, H. Kogen, I. Hayakawa, H. Kigoshi
  • 学会等名: 1st European Conference on Natural Products
  • 発表場所: DECHEMA-HAUS, Frankfurt, Germany
• [備考] 明治薬科大学 医薬分子設計学教室ホームページ
  • URL: http://www.my-pharm.ac.jp/~ph-mo-ds/index.html