研究課題
若手研究(B)
当研究室は、Mycタンパク質が機能する上で必要であるタンパク質をコードするMax遺伝子のホモ欠失ES細胞がアポトーシスを示す事を報告して来た。本研究では、c-Myc とNanogが相互作用を示す事を見出した。また、非ステロイド性の抗エストロゲン剤であるタモキシフェンで活性が調節できるc-MycERをES細胞へ導入し、安定株を樹立した後、その細胞株にタモキシフェンを添加するとアポトーシスを起こした。これらの結果より、Max欠失ES細胞が示すアポトーシスはMax非結合型c-Mycによるものであり、このc-Mycによるアポトーシスは、Nanogと結合する事で抑制される可能性が示された。
ES細胞においてMax欠損状態では、生物学的な機能を持たないであろうと考えられていたc-Mycが、アポトーシスを誘導するという思いもよらない現象を引き起こした。そこで申請者は、この現象を規定している分子メカニズムを解明する事は、c-Myc に関して全く新しい分子指標を見出すことに繋がるのではないかと考えている。そして、この研究は、c-Myc を標的としたES 細胞のアポトーシス誘導による、未分化状態の細胞を優先的に死滅させる創薬や排除させるシステムの構築の指針なると考えている。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件)
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