抗MCM2細胞内抗体を用いた新規癌治療モデルの開発

• 研究課題/領域番号: 25860290
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 実験病理学
• 研究機関: 東京医科歯科大学
• 研究代表者: 阿部 晋也 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70596725)
• 連携研究者: 北川 昌伸 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (10177834)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2013年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
• キーワード: MCM2 / アポトーシス / 治療モデル / 細胞内抗体 / ファージディスプレイ / DNA damage

研究成果の概要

我々は、MCM2高発現細胞においてフレンド白血病ウイルスタンパクであるgp70が存在すると、MCM2の核移行が阻害され、DNA損傷誘発アポトーシスを増強するという現象を見出した。本研究では、MCM2に対する細胞内抗体を用い、MCM2の核移行を阻害することによる、新たな癌治療モデルの作製を目指した。まず、ファージディスプレイ法用いて抗MCM2抗体の分離を行い、MCM2に特異的な抗体の分離に成功した。さらに、この抗体が細胞内でMCM2と結合し抗癌剤によるアポトーシスを増強することを確認した。さらに研究を進展させることにより、この抗MCM2細胞内抗体による治療は新規腫瘍治療モデルになると考えている。

研究成果

• [雑誌論文] Screening with a novel cell-based assay for TAZ activators identifies a compound that enhances myogenesis in C2C12 cells and facilitates muscle repair in the muscle injury model. (2014)
  • 著者名/発表者名: Yang Z, Nakagawa K, Sarkar A, Maruyama J, Iwasa H, Bao Y, Ishigami-Yuasa M, Ito S, Kagechika H, Hata S, Nishina H, Abe S, Kitagawa M, Hata Y
  • 雑誌名: Mol. Cell Biol. 巻: -
  • 査読あり
• [雑誌論文] Over-Expression of Cancerous Inhibitor of PP2A (CIP2A) in Bone Marrow Cells from Patients with a Group of High-Risk Myelodysplastic Syndromes. (2014)
  • 著者名/発表者名: Li N, Abe S, Kurata M, Abe-Suzuki S, Onishi I, Kirimura S, Murayama T, Hidaka M, Kawano F, Kitagawa M
  • 雑誌名: Pathol Oncol Res. 巻: 20 号: 2 ページ: 399-407
  • DOI: 10.1007/s12253-013-9709-y
  • 査読あり
• [雑誌論文] Atrial natriuretic peptide attenuates kidney-lung crosstalk in kidney injury (2014)
  • 著者名/発表者名: Tulafu M, Mitaka C, Hnin Si MK, Abe S, Kitagawa M, Ikeda S, Eishi Y, Kurata S, Tomita M
  • 雑誌名: J Surg Res 巻: 186 号: 1 ページ: 217-225
  • DOI: 10.1016/j.jss.2013.07.033
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Inhibition of poly (adenosine diphosphate-ribose) polymerase attenuates lung-kidney crosstalk induced by intratracheal lipopolysaccharide instillation in rats (2013)
  • 著者名/発表者名: Si MK, Mitaka C, Tulafu M, Abe S, Kitagawa M, Ikeda S, Eishi Y, Kurata S, Tomita M.
  • 雑誌名: Respiratory Research 巻: 14 号: 1 ページ: 126-133
  • DOI: 10.1186/1465-9921-14-126
  • 査読あり
• [学会発表] A novel model of cancer therapy by enhancing DNA-damage-induced apoptosis. (2014)
  • 著者名/発表者名: 阿部晋也、山本浩平、阿部志保、桐村進、北川昌伸
  • 学会等名: 第73回日本癌学会総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県・横浜市）
  • 年月日: 2014-09-25 – 2014-09-27
• [学会発表] Apoptotic enhancement by MCM2 (2014)
  • 著者名/発表者名: 北川昌伸、阿部晋也、阿部志保、倉田盛人、山本浩平、大西威一郎、桐村進、木原淳、遠藤祐子
  • 学会等名: 第73回日本癌学会総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県・横浜市）
  • 年月日: 2014-09-25 – 2014-09-27
• [学会発表] MCM2の作用を用いた新規腫瘍治療モデル (2014)
  • 著者名/発表者名: 阿部晋也、山本浩平、阿部志保、大西威一郎、桐村進、北川昌伸
  • 学会等名: 第103回日本病理学会
  • 発表場所: 広島国際会議場（広島県・広島市）
  • 年月日: 2014-04-24 – 2014-04-26
• [学会発表] MCM2によるアポトーシス増強機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 北川昌伸、阿部晋也、倉田盛人、山本浩平、阿部志保、大西威一郎、桐村進
  • 学会等名: 第103回日本病理学会
  • 発表場所: 広島国際会議場（広島県・広島市）
  • 年月日: 2014-04-24 – 2014-04-26
• [学会発表] DNA損傷誘発アポトーシス増強におけるMCM2の役割 (2013)
  • 著者名/発表者名: 阿部晋也、阿部志保、山本浩平、北川昌伸
  • 学会等名: 第36回日本分子生物学会
  • 発表場所: 神戸
• [学会発表] CM2 bound with retroviral gp70 is localized to cytoplasm and enhanced DNA-damage-induced apoptosis. (2013)
  • 著者名/発表者名: 阿部晋也、倉田盛人、阿部志保、大西威一郎、小川弘恵、北川昌伸
  • 学会等名: 第72回日本癌学会総会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] DNA損傷誘発アポトーシス増強によるin vivo腫瘍治療モデル (2013)
  • 著者名/発表者名: 阿部晋也、倉田盛人、鈴木志保、小川弘恵、北川昌伸
  • 学会等名: 第102回日本病理学会総会
  • 発表場所: 札幌