研究課題/領域番号 |
25860402
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川上 正敬 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (90438648)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2014年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2013年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 肺癌 / 分子標的治療 / トランスジェニックマウス / キメラmRNA |
研究概要 |
我々はこれまでに、非受容体型チロシンキナーゼであるFERが約1割の肺癌症例で過剰発現し予後不良と相関し、また肺癌細胞株でFERノックダウンによりアポトーシスが誘導され治療標的となりうることを示したが(Kawakami M et al, Int J Clin Exp Pathol. 2013;6(4):598-612)、本研究ではFER過剰発現機序の解明、肺特異的FER過剰発現トランスジェニックマウスを用いたin vivo解析、また肺癌でのFERシグナル経路の網羅的解析を行った。 まず、FER過剰発現肺癌症例をRACE法で解析したところ、驚くべきことにFERがPJA2遺伝子とキメラmRNAを生じることを発見し、さらにこのキメラmRNAがFER過剰発現と相関し肺癌予後マーカーとなりうることを示した(Kawakami M et al, Cancer Sci. 2013. Epub ahead of print)。 肺特異的FER過剰発現トランスジェニックマウス作成は臓器毎のFER遺伝子発現解析で確認できたが、12週齢まででは肺癌形成は認めず、さらに長期に経過観察する必要がある。また、研究計画に記載通り、p53変異マウスとの融合や、煙草煙による炎症惹起で肺癌形成が誘発されるかを検討する余地もあろう。 FERシグナル解析については、予備実験として、EGFR変異肺癌細胞株 HCC4006タンパクを抗リン酸化抗体で免疫沈降後Western blotでリン酸化EGFR集積を検出し、抗リン酸化抗体による免疫沈降が実験系として正常に働くことを確認した。これを踏まえ、マウス肺腺腫由来LA-4細胞でFERの強制発現前後でそれぞれタンパクを抗リン酸化抗体で免疫沈降した。今回は年度途中での事業終了となったが、今後はこれらを質量分析器で解析比較し、FERによるリン酸化タンパクを網羅的に検出する予定としている。
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