高齢者の動脈硬化性疾患の危険因子である脂質異常,高血圧,糖尿病について特定健診から検討した。 前年脂質異常を指摘されたのは38.4%であった。薬物治療を受けたのは22.8%(p<0.01)であり,このうち今回改善したのは47.6%であった。前年高血圧を指摘されたのは34.7%であった。薬物治療を受けたのは59.0%であり,このうち今回改善したのは40.8%であった。前年糖尿病を指摘されたのは6.9%であった。薬物治療を受けたのは60.6%であり,このうち今回改善したのは20.0%であった。 高齢者の脂質異常に対して積極的に治療を開始し,高血圧と糖尿病のコントロールを適切に行う必要性が示唆された。
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