心房細動の進展における心房周囲脂肪の電気的、構造的リモデリングへの影響

• 研究課題/領域番号: 25860626
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 循環器内科学
• 研究機関: 日本大学
• 研究代表者: 奥村 恭男 日本大学, 医学部, 助教 (20624159)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円); 2014年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円); 2013年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 心房細動 / 心房周囲脂肪 / 高脂肪食 / 電気的リモデリング / カテーテルアブレーション / メタボリック症候群 / 肥満

研究成果の概要

高脂肪食を給餌した肥満ブタは通常食のブタに比較し、肺静脈の不応期が短縮し、誘発された心房細動の持続時間も長かったが、心房の線維化などの組織学的変化はなかった。今回の検討では、ブタ心房周囲脂肪の同定が困難であり、心房周囲脂肪と心房細動維持との関連性は解明できなかったが、これらは肥満やメタボリック症候群での心房細動発症における初期の電気的リモデリングを示している可能性がある。臨床研究では、持続性心房細動患者60例に肺静脈隔離術後、心房周囲脂肪に近接する心房壁への追加焼灼を行うと、高率に心房細動は抑制された。これは、心房周囲脂肪が心房細動維持に何らかの影響を与えていたことを示唆する所見と考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Epicardial adipose tissue-based defragmentation approach to persistent atrial fibrillation: its impact on complex fractionated electrogram and the ablation outcome (2014)
  • 著者名/発表者名: Shiro Nakahara, Yuichi Hori, Sayuki Kobayashi, Yoshihiko Sakai, Isao Taguchi, Kan Takayanagi, Koichi Nagashima, Kazumasa Sonoda, Rikitake Kogawa, Naoko Sasaki, Ichiro Watanabe, Yasuo Okumura
  • 雑誌名: Heart Rhythm 巻: 11 号: 8 ページ: 1343-1351
  • DOI: 10.1016/j.hrthm.2014.04.040
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 心房細動持続における心房周囲脂肪の役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 奥村恭男, 渡邊一郎, 永嶋孝一, 園田和正, 古川力丈, 佐々木直子, 高橋啓子, 大久保公恵, 中井俊子, 平山篤志, 中原志朗, 高柳寛
  • 雑誌名: 心電図 巻: 34 ページ: 5055-5067
  • 査読あり
• [雑誌論文] 高脂肪食がブタ心房筋の電気的，構造的リモデリングに及ぼす影響 (2014)
  • 著者名/発表者名: 奥村恭男，渡邊一郎，永嶋孝一，真野博明，園田和正，古川力丈， 佐々木直子，高橋啓子，磯一貴，大久保公恵，中井俊子，平山篤志
  • 雑誌名: 日本大学医学部総合医学研究所紀要 巻: 2 ページ: 66-69
• [学会発表] Effects of a High-Fat Diet on Electrical Properties of Porcine Atria (2015)
  • 著者名/発表者名: Naoko Sasaki, Yasuo Okumura, Ichiro Watanabe, Koichi Nagashima, Kazumasa Sonoda, Rikitake Kogawa, Keiko Takahashi, Kazuki Iso, Kimie Ohkubo, Toshiko Nakai, Rie Takahashi, Yoshiki Taniguchi, Masako Mitsumata, Mizuki Nikaido, Atsushi Hirayama
  • 学会等名: Heart Rhythm 2015, 36th annual scientific sessions
  • 発表場所: Boston （USA）
  • 年月日: 2015-05-13 – 2015-05-16
• [学会発表] Anatomical Proximity Between the Ganglionated Plexi and Epicardial Adipose Tissue: Implication for 3 Dimensional Reconstructed Epicardial Adipose Tissue-guided Ablation (2015)
  • 著者名/発表者名: Keiko Takahashi, Yasuo Okumura, Ichiro Watanabe, Masayoshi Kofune, Koichi Nagashima, Kazumasa Sonoda, Hiroaki Mano, Kimie Ohkubo, Toshiko Nakai, Naoko Sasaki, Rikitake Kogawa, Mizuki Nikaido, Atsushi Hirayama
  • 学会等名: Heart Rhythm 2015, 36th annual scientific sessions
  • 発表場所: Boston （USA）
  • 年月日: 2015-05-13 – 2015-05-16
• [学会発表] Effects of a High-Fat Diet on Electrical Properties of Porcine Atria (2015)
  • 著者名/発表者名: Naoko Sasaki, Yasuo Okumura, Ichiro Watanabe, Koichi Nagashima, Kazumasa Sonoda, Rikitake Kogawa, Keiko Takahashi, Kazuki Iso, Kimie Ohkubo, Toshiko Nakai, Rie Takahashi, Yoshiki Taniguchi, Masako Mitsumata, Mizuki Nikaido, Atsushi Hirayama
  • 学会等名: 第79回日本循環器学会学術集会
  • 発表場所: グランフロント大阪会場（大阪府・大阪市）
  • 年月日: 2015-04-24
• [学会発表] Anatomical Proximity Between the Ganglionated Plexi and Epicardial Adipose Tissue: Implication for 3 Dimensional Reconstructed Epicardial Adipose Tissue-guided Ablation (2014)
  • 著者名/発表者名: 高橋啓子、奥村恭男、渡邊一郎、永嶋孝一、 園田和正、古川力丈、佐々木直子、磯一貴、大久保公恵、中井俊子、平山篤志
  • 学会等名: 第78回日本循環器学会学術集会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 心房細動維持における心房周囲脂肪の役割：心房周囲脂肪の三次元CT構築画ガイド下カテーテルアブレーションの有用性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 奥村恭男、渡邊一郎、永嶋孝一、園田和正、古川力丈、佐々木直子、高橋啓子、磯一貴、大久保公恵、中井俊子、中原志朗、高柳寛、平山篤志
  • 学会等名: 第61回日本心臓病学会学術集会
  • 発表場所: 熊本
• [図書] 日常診療における心房細動治療Up to Date（Medical Practice 2014年10月号） (2014)
  • 著者名/発表者名: 里見和浩 編、奥村恭男、永嶋孝一
  • 総ページ数: 162
  • 出版者: 文光堂