配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究実績の概要 |
皮膚腫瘍細胞での酸化ストレス関連因子発現の検討:皮膚上皮悪性腫瘍における酸化ストレスの影響を見るために、皮膚上皮性癌(有棘細胞癌、基底細胞癌、ボーエン病、血管肉腫)におけるNrf2, Keap1の発現を免疫組織学的に確認した。また、NRF2シグナルにより誘導されるストレス応答分子であるHO-1の発現も合わせて検討した。結果として、これらの腫瘍においては、程度の差はあるが、ほぼ全例の上皮細胞分画でNrf2, Keap1とHO-1の発現が増強していた。これらは、皮膚上皮性腫瘍の病態に酸化ストレス関連因子Nrf2, Keap1とHO-1が何らかの関与をしていることを示唆した。 酸化ストレス関連因子の強発現系における細胞増殖と細胞死の検証。表皮角化細胞株であるHaCat細胞での酸化ストレス関連因子Nrf2, Keap1とHO-1の発現をRT-PCR法で確認した。HaCat細胞においてNrf2, Keap1とHO-1の発現が確認された。HaCat細胞への酸化ストレス関連因子の導入実験では、導入初期には細胞増殖がやや抑制され死細胞の増加がみられたが、後期の増殖が亢進していることが確認された。この結果は、酸化ストレス関連因子の発現亢進は、腫瘍細胞の増殖に正に作用していることを示した。 これらの系では皮膚発癌そのものに酸化ストレス関連因子がどの様に係わっているかは検証できないが、酸化ストレス関連因子が皮膚上皮性腫瘍細胞の維持に係わることを検証しうる系である。
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