研究実績の概要 |
本研究の目的は、乳糜胸に対する新しい低侵襲治療として、胸管静脈瘻(胸管-静脈バイパス)を作成し圧較差を利用し胸管内のリンパ液を静脈に導く術式を確立させることである。乳糜胸に対する新たなドレナージ治療法としての経皮的胸管-下大静脈バイパス術を考案した。 平成25年度は、豚における動物実験を行い、経カテーテル的に胸管内カテーテル留置・胸管造影の実行可能性を証明。①リンパ管造影(経皮的乳糜槽直接突刺法と外科的リンパ節穿刺)実行可能性、リンパ管・乳糜槽を含むリンパ系解剖を解明。②経皮的乳糜槽直接突刺法の実行可能性を証明。③経カテーテル的に正常胸管内圧および中心静脈内圧を測定。④体外ドレナージ法により、胸管から静脈側へ流動する圧角差を確認。 平成26年度はリンパ系IVRの臨床データ解析し、その報告を行った。第73回日本医学放射線学会では、「Lymph node injection lymphangiography: Technical p rocedures, safety, and clinical applications」、第43回日本IVR学会総会では「Clinical results of lymph node injection lymp hangiography」を共同演者として発表。リンパ系IVR の論文発表として英文雑誌Cardiovascular and interventional radiologyに「Intranodal Lymphangiogram: Technical Aspects and Findings」共著者(2014, Volume 37, Issue 6, pp 1606-1610)として論文発表。平成26-27年度産前産後休暇、育児休暇、平成28年度は、研究代表者の健康上の理由により所属研究施設を退職に至り、本研究は中止せざるを得なかった。
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