研究課題/領域番号 |
25861326
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
佐藤 亮祐 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30581152)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2014年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2013年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 小胞体ストレス / 軟骨分化 |
研究実績の概要 |
分泌タンパク質や膜タンパク質は細胞内の小胞体で作られ、全ての細胞はunfolded protein response(UPR)と呼ばれるタンパク質合成における品質管理機構を有している。UPRは小胞体ストレスから細胞・組織のホメオスタシスを保っているが、近年このUPRはタンパク質の品質管理のみならず、細胞・組織における分化や機能発現に重要な働きをしていることが明らかとなっている。本研究ではこのUPRの成長軟骨における役割をATF6に着目して調べた。ATF6にはATF6αとATF6βの2つがあり、ATF6αやATF6βをそれぞれ欠失させたマウスを用いて解析をおこなった。uCTを用いてATF6α欠損マウスやATF6β欠損マウスの大腿骨を計測したところ、大腿骨の長径が野生型と比較してこれらのマウスでは優位に短く、ATF6β欠損マウスではマイルドな成長障害を認めた。血漿中のIGF-1の濃度は三群間で有意差はなく、大腿骨における影響は局所で起こっていることが示唆された。また胎生マウスを用いて四肢骨の染色を行うことによって、ATF6βは成長軟骨の分化に影響を及ぼすことがわかった。またそれぞれのマウスの成長軟骨からRNAを採取したり、前軟骨細胞培養株ATDC5にこれらのタンパクを安定的に発現させた細胞株を作成し、軟骨分化における影響をRT-PCR法を行うことによってATF6αは軟骨基質の分泌に関して、ATF6βは軟骨細胞の分化に役割を果たしていることが明らかになった。近年さまざまな疾患に対する小胞体ストレスの関与が注目されている。骨形成不全症や軟骨異形成症などの骨系統疾患においても小胞体ストレス応答の破綻が病態に関与することが報告されており、小胞体ストレス応答の成長軟骨に対する制御の正確な理解は病態の解明に重要である。 本研究で明らかにしたことに関して論文を作成中である。
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