対象者総数は13名であり、14日間日記を継続できた対象者は10名(有効回答数77%)であった。対象者の概要は以下の通り。年齢は59~83歳で、平均年齢は73.5歳。男性8名、女性2名。GOLD重症度分類I期~II期8名、III期~IV期2名であった。対象者のうち喘息合併を診断されている対象者は5名であった。過去1年間に増悪があったのは1名で、GOLD重症度分類III期~IV期の対象者であった。 対象者全員におけるEXACT1日毎の合計平均点は10.60±5.78点~14.00±6.11点の間で変動していた。喘息の合併の有無で比較すると、COPDのみの対象者の方が平均4.81±2.58点常に高い値を示していた。 主要スコア【咳と痰】、【胸部症状】、【呼吸困難】、【全身症状】において、喘息の有無で比較した。【咳と痰】では、喘息を合併している対象者の方が平均0.12点±0.88点高い値を示していた。【胸部症状】では、喘息を合併している対象者の方が、平均1.46±0.78点高い値を示していた。【呼吸困難】では、喘息を合併している対象者の方が平均4.62±1.14 点高い値を示していた。【全身症状】では合併している対象者の方が平均1.42±0.68点高い値を示していた。 以上の結果より、本研究では喘息を合併している対象者の方が【咳と痰】【胸部症状】【呼吸困難】【全身症状】において、症状を強く自覚していることが明らかとなった。今回は対象者が少なく、GOLD重症度分類にも偏りがみられるため、対象を増やしてさらに検討する必要がある。
|