研究課題/領域番号 |
25862217
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高齢看護学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
坂川 奈央 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (80635566)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2013年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 認知症高齢者 / 高齢者施設 / 機能性尿失禁 / 排泄習慣化訓練 / 排泄機能障害 / 排泄の行動障害 / 尿失禁 / 行動療法 / 排尿習慣化訓練 |
研究実績の概要 |
機能性尿失禁を抱える高齢者に対して、高齢者施設で一般的に用いられている行動療法に排尿習慣化訓練(以下HT)がある。しかしながら、その適応基準や具体的方法には大きなばらつきがみられ、効果的なケアに至っていない。そこで、本研究はHTの身体機能と認知機能における適応基準と標準的なプロトコールの開発を目的として、調査を開始した。 まず、現在の高齢者の排泄の実態を把握する目的で、高齢者施設及び在宅介護に携わるケア提供者が認識する排泄に関連した認知症高齢者の行動障害とその対応を明らかにした。「尿意を感じる」では、<頻尿>や<漏れに気づかない>の排尿機能の障害を疑うものと、認知症の中核症状によってもたらされている尿意の不正確さが挙げられた。「移動」や「尿便器の準備」では、<トイレの場所がわからない>、<トイレ排泄などの言葉が理解できない><便器そのものを理解できない><ふたのあげ方がわからない>などがあげられ、中核症状によって生じている認知症高齢者それぞれの理解度に合わせて、自立に向けた対応がとられていた。「後始末」では、<流し方がわからない>や<汚染衣類の後始末>など、複雑な判断能力が求められる動作があげられ、できない行動に対する補完的対応がなされていた。これらの結果から、ケア提供者は認知症高齢者の排尿行動や動作の観察から、それぞれの状態に応じた細かな対応を行っていたが、排泄機能障害に対する系統的なアセスメントが十分ではなく、どのように対応すべきかに迷っていることが推察された。したがって、行動の観察と同時に、排尿機能の評価を含めた総合的な判断の必要性が示唆された。 そこで、次の調査段階として、排泄機能の評価と行動レベルでのアセスメントを系統的にできるような方法を確立し、医学的な介入と行動療法の適応との振り分けを行えるように、認知症高齢者の排泄機能の状態を観察する必要があると考えられた。
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